撤退する勇気

先日のニュースで「「アップルカー」開発中止、人員2000人の多くはAI部門に異動」という物をみました。

このニュースの受け取り方は様々だと思います。

IT企業のアップルが車業界に参入なんて土台無理な話だと思う人、

EV車が寒さに弱く環境悪化させるニュースもある(EV車は重くコンクリートに与えるダメージが大きく舗装の頻度が上がる)し、やっぱりな~と思う人。

 

でも私が思ったことはあります。

それは、「撤退という決断ができるのは凄い」ということです。

 

以前に紹介したコンコルド効果という言葉がある通り、日本企業の中にはダメと分かっていても

投資をし続けてしまったり、今の会社の仕組みは問題と思っていても変えることができない企業も多いです。

 

その理由として、一度、決めた行為を後で撤退した時に「責任を問われる」ことを恐れてしまったり、

「失敗したことを認める」ことができないことがあります。

 

ただ、撤退は社会が変化したから撤退しただけで責任も失敗もないことはあるのですが、

それでも、一度し始めたことを撤退できないことは凄く多いのです。

 

今、私が住んでいる関西では、大阪万博に向けて動いています。でも、大問題を抱えていますね。

「建設が間に合うか分からない。」

「それなのにリングとか後で作ることが決まった物を先に作り建設機械の搬入を防いでいる」

「人手不足、建築資材不足でコストが増大」

「アクセスの悪さ、場合により電気工事・上下水道工事が間に合わない可能性がある

 (24年中に終わると否定)」

「そもそも万博会場と駐車場が最大15キロ離れている所もある、

 真夏にバス乗降で炎天下(屋根もない)所で待つ」など盛りだくさん。

最近では地下にガスが溜まりトイレが爆発したというニュースがありました。

 

ただ、それでも撤退や中止はしないのです。色々な側面がありますが、撤退や中止をすると、

絶対に責任問題になる可能性があります。

その決断はできないという方が多いのです。

 

撤退を決断できる、自分の判断は状況変化によって今は判断を変えるべきと決断できる、

凄く勇気がいる、そして必要な能力をアップルは持っているなと思いました。

 

皆さんももし、「あ、この判断違ったかも」と思った際には、一度冷静に見直し、無理なら撤退する、

そんな勇気を持っていきましょう。

 

ちなみに私も色々と失敗して撤退することは多いです(笑)