人は心で思っていることがあっても、口に出さなければ相手に伝わることがないと思っています。
ただ、目は口ほどに物を言うといったり、顔に出ているという言葉があるように、
意外にはっきりと表情に出ることが多いです。
実際に表情認知心理学という分野があり、嘘を言ったとしても一瞬の表情の変化ですが、
思っていることと違う言葉を言う、いわゆる嘘を付くのは人にとってストレスを感じる行為なので、
そのストレスが表情に出てきます。
表情筋の中で、意図的に動かせる筋肉と、意図的に動かせない筋肉があり、
その無意識にしか動かせない筋肉が反応するので、
俳優などの専門的な訓練を積んだ人しか、どうしても隠せないそうです。
では、嫌だなぁと思っている人と接する場合には、表情はどうなるでしょうか。
顔がぎこちなくなり、不快感が表に出てきます。
そうすると、嫌だなと思っている人に「嫌だなぁ」が伝わり、
さらに嫌だなと思う人とギスギスした関係になってしまいます。
この結果が、同じ言葉を言うけれども、
あの人は凄く居心地が良くて、一緒にいて楽しい人、
あの人は居心地が悪い人、一緒にいるとなんだか不快になる人、
という感じになるのかもしれません。
では、どうすればいいのでしょうか。
それは、自分自身の気持ちを整えていくことです。
「あの人は、こんな厳しい部分があるけれども、アドバイスをしてくる人なんだ」
などの言葉を自分に言うことで、自己暗示のように気持ちを整えることができます。
これを活かしたのが、接客業でお店に出る前に笑顔で
「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」と練習することです。
そうすることで気持ちが整っていきます。
人と接する前には、気持ちを整えることで、
自分の気持ちと表情のすれ違いが減っていきます。
一度、お試しくださいね。
訓練すればするほど、自然な笑顔が出てきます。