点滴石を穿つ

屋根を伝って落ちてくる滴(しずくー水滴のこと)が落ちてきて、

石に当たったとしても、硬い石に柔らかい雨が当たるだけなので、

弾かれて終わりです。

 

しかし、その水滴が何回も何十回も何百回も何千回も

繰り返し一点に落ち続けると、少しずつ石の表面をほんの僅かに削り

しまいに石に穴を開けてしまいます。

 

これは実際にあることですが、これを言葉にしたものが

「点滴石を穿つ」です。

 

滴(しずく)が一点に当たり続けると石を穿つ(穴を開ける)

という意味ですね。

 

一見すると何の効果も意味も見えない行動も、

それを愚直に行い続けることで、石に穴を開けるように、

大きな効果を表すことがあります。

 

例えば、全然相手にしてくれない営業先に毎日訪れ

100回、訪問をした際には、向こうが折れて取引が始まることが起こるかもしれません。

 

そんな風に愚直な行動が、効果を表すことがあります。

最近は効率や、即座にはっきりさせることが増えています。

ただ、一方で、何回も行動し続ける姿に心を打たれる私たちがいます。

 

毎日、主人を待ち続けた忠犬ハチ公も、

もし、2日ぐらいで主人を待つのをやめていれば、

名前には残っていないと思います。

 

自分の行動が何の意味があるのかわからなくなった時には、

「行動の意味は、やり終えたときにわかるんだ」と思って

取り組むのも一つの方法かなと思います。

 

「点滴石を穿つ」

穿った後にしか、意味があったか、なかったかは分かりません。

分からない中でも取り組み続ける。

それこそが大事なのかなと思います。

 

あなたの毎日、あなたのコツコツした努力も無駄ではないと

私は思います。