言葉を汲み取る

私は講師をすることもあり、人前でお話させていただくことも多いです。

そのため、自分の言葉がどのように伝わるのか、気にしていますし

むしろ、本当に伝わっているのか考えることも多いです。

 

場合によっては、首をひねる方が多い時には、自分の言葉が伝わっていないと考えて、

言い方を変えたり、再度、同じ説明をして少しでも理解をしていただけるように

お話をしています。

 

その中で感じたことは、自分が話すときに大事なことは、

相手の想いを汲み取ることなのかなと思います。

 

相談の中でも傾聴は非常に大事です。

しっかりと相手の言葉に寄り添い耳を傾けることは大事です。

それは、人は自分の言いたいことは、全て言葉で発している訳ではなく、

言葉になっていない部分に伝えたい言葉が隠されていることがあるからです。

 

例えば、「仕事中にサボるんです」と怒る方がいたとします。

この発言は、当たり前の発言のように思うかもしれません。

しかし、この背景には、

「仕事中にサボることは、してはいけない」

「仕事は真面目に働かなければいけない」

などの「~してはいけない」「~しなければいけない」というmust思考があります。

 

そんな考え方があると、仕事が一区切りした時に、周囲とお喋りをすることや、

一杯のコーヒーを飲んで落ち着きたい瞬間はあると思いますが、

それを考える自分自身を責めて、

そんな風にリラックスできる周囲に腹が立つことがあります。

 

そして、自分自身の中のmust思考に気付けば、

「あぁ、自分は自由にして良いんだ」と思えれば、

仕事を頑張りながら、他の人ともコミュニケーションを取ることができるかもしれません。

もしくは、自分は仕事に没頭したいんだと考えて、

他の人がサボっているかどうかは気にせずに、自分の仕事だけに取り組めるようになるかもしれません。

 

こんな風に、相手が言葉にしていない、背景にある想いや考えを汲み取ることで、

初めて、相談が進むことがあります。

そして、これは同時にセミナーや講演中にも起こっているのでえす。

 

話し上手だからこそ、話が聴いてくれるということはあります。

しかし、聞き上手だからこそ、相手に届く言葉を伝えられることも多いです。

 

言葉を汲み取ることを是非とも心掛け、しっかりと相手に寄り添いたいと思います。