経験を積むことの注意

様々な経験をすることは成長につながりますので、素晴らしいことです。

是非とも色々な挑戦と経験をしていただきたいと思います。

 

一方で、人は、経験を積むことにより、『バイアス』という思い込みが生じます。

例えば、海外旅行に行き、現地の人に騙されて詐欺をされたとします。

すると、その人は「あの国は、詐欺が多い」という『思い込み』ができます。

本当は、その国の大多数は温和で、一部の人が悪かったとしても、

その一部の人にしか合わないと、「あの国は悪い人」という印象になるんですね。

 

先ほどの例は分かりやすく説明するために、極端に言っていますが、

もっと身近で些細な例でも起こっています。

 

それは、職場の報連相などですね。

皆さんは職場の上司に何でもコミュニケーションできるでしょうか。

それこそ、友人や恋人、家族のようにです。

ちょっとしたミスや失敗、嬉しいことは友人に話せると思います。

 

では、上司にはどうでしょうか。

それは、し難いですね。怒られるかもしれない。

どんな評価をされるかわからない。

そう思うと、言えなくなります。

 

これも、上司に怒られた経験や、些細な話をして何か言われた経験、

さらには上司に気に入られないと駄目だという経験をしたから、

「上司と気軽にはコミュニケーションを取れない」という『バイアス』という思い込みが出来上がるのです。

 

この思い込みがあるときに、上司から「気軽にコミュニケーションを取ってくれてもいい」と言われても、

絶対に話せませんよね。

 

こんな風に経験や知識は時として、「思い込みを生み出す」といういたずらをします。

こんな知らない内にできている思い込みという「いたずら」には早めに気づき、変えていきたいですね。

これが経験を積むことは良いことだけど、一方で注意すべきことです。

 

安易な判断をせず、自分の思い込みは、しっかりと見直し、考え直しながら、

取り組んでいきましょう。

 

その「思い込み」に振り回される際には、ご相談にお越しくださいね。