「気を遣える人」「配慮が行き届いている人」という表現を見ると、
非常に好印象に思いませんか?
私自身、気遣いがあまり得意ではないため、配慮ができて、
人を喜ばせることが得意な人を見ると羨ましくなります。
一方で、気を遣える人は好印象ですが、心理カウンセリングを行っていると、
「あの人が!」という存在が相談に来ます。それが、この気遣いできる人が意外に多いのです。
周囲に気を遣う人は、周囲に注意を向けている人です。少し疲れやすくなります。
それを自然とこなし、負担に感じることなく、日常的な振る舞いのように思っているのであれば、
問題はありません。
しかし、気遣いできる人を目指そうとして、
様々な人や物に目を配り、注意を払い続けると、疲弊をしてくるのです。
そのまま、視野の広さや気配りが獲得出来て、負担なく、実行ができるようになれば、最高でしょう。
その手前で疲れ切って、ボロボロになるのであれば、全く意味がありません。
そこで取り組んで欲しいことが、「良い気遣い」です。
日本ではこの気遣いをないがしろにしている人が非常に多いです。
それは、『自分自身への気遣い』です。
・今は、どんな気持ち
・何を望んでいる?
・何を避けたいと思っている?
・自分の本心はどこにある?
・優しくするのは、誰のため?
・今の怒りは、誰の何のため?
ここに気遣いができると、気持ちが落ち着き、心が広くなっていきます。
誰かが常に自分のことを気に掛けてくれているという実感があると、
心強く行動することができるのです。
幼いころに、親が見守ってくれているように・・・。
そんな風に、自分のことを自分が見守り、信じ続けるような感覚になっていきます。
気遣いが無いと人間関係がギスギスする。だから、最低限の気遣いは必要です。
でも、無理に気遣いをし過ぎて疲弊をする必要はありません。
むしろ、それよりも自分自身に対して気遣いをして、自分自身の味方になっていきましょう。
それこそが、より人生を良くする気遣いです。