「本気を出せば俺はできる」
「今は本気を出してないだけ」
ということを言っている方をご存知でしょうか。
最近は減っているかもしれませんが、まだいますね。
悩んでいる方にとっては、その自信が羨ましいと
思ってしまうかもしれません。
こんな風な言葉を本気で思えるのはどうしてでしょうか。
それが、心理学としては分かっています。
ダニングクルーガー効果と言い、
能力の無い人ほど、自分は有能と思い込む効果です。
この理由として、 能力の無い人は能力を高める機会を避けているため、 自分の実力を理解していないそうです。
つまり、何か行動し失敗し能力を高める機会があっても、
能力の無い人は、そこで失敗をすることを避けるのです。
その結果、常に自分は失敗をしないし、
自分の能力と向き合うことも無いので、
自分の能力が高いと勘違いをしてしまうそうです。
一方の能力が高い方は、様々なことに挑戦し、
失敗や挫折を味わいながら、能力を高めていくので、
自分の能力を自覚しているので、
根拠なく有能と思うことはないのです。
「俺は本気を出せば凄い」なんて言葉は使わず
「俺はこれだけ行動して、結果を出した」と言葉にするのです。
「俺は本気を出せば凄い」という方の言葉を聞くと、
「それなら、今、本気を出せよ」と言いたくなってしまいますが、
その方は今まで行動する機会や、
自分の本気と向き合う機会を避け続けて今に至るのです。
今から本気を出すことはできません。
(というか、本気がありません。)
その為、その方には
「そうだね。それは分かる。
じゃあ、その本気の1/10の力を今、少しだけだしていこう」
と本気を迫らず、行動することに着目しています。
何も行動せず、自分を有能と思う人に対しては、
温かい目で見守っていただければと思います。