真似ぶ

学ぶという言葉があります。
学習し、新しいことを身に付けることです。

真似るという言葉があります。
何かの行動や作品を模倣することです。

その2つの言葉をくっ付けて真似ぶという言葉を教わったことがあります。
真似る、模倣をまず行い、そこで真似るものや模倣するもののことを深く学び、
それを自分のものにするということです。

昔の職人は、師匠の仕事を盗み見て、技術を盗んでいたと言います。
見て、真似をして、学んで、自分の物にしていたので、まさに真似ぶという言葉の通りのことを
昔はされていたそうです。

ただ、営業や職人でこれをすると、今は多くの若い人が辞めてしまうので、
現場では丁寧に教えることが増えたそうです。

それでも真似をし、何回も繰り返し、学び取り、自分のものにする行為は
非常に有効です。
そのように真似ぶことを繰り返し、自分のできることを増やしてから、
それらを組み合わせて、初めて自分のオリジナルを作り上げていくことができると言われました。

しかし、最近は個性を押し出しすぎて、何の蓄積もされていないのに、
いきなりオリジナルを作り出そうとする方もいるようです。
真似をすることが悪いことだと思い、自分のオリジナルを最初から見つけようと頑張るようです。

ただ、それは料理でいうと、切る・煮る・焼く・蒸すなどの様々な作業を身に付ける前に、
いきなりじゃがいもや人参、たまねぎ、お肉、香辛料を目の前に
何処からか素晴らしいレシピが思い浮かんで、手が動き出すのを待つ行為です。

料理をしたことある方なら分かると思いますが、
基礎があるからこそ、アレンジができます。

この基礎の切る、焼くなどの行為も誰かから教わり、初めてできます。
もしくは親の調理を見て、学んでいる方も多いと思います。
最近では動画サイトで学ぶ方も多いようですね。

真似をし、学ぶことは決してダメなことではありません。
むしろそれをする事で成長し、自分のオリジナルにたどり着くことができます。

もちろん、真似た元々の物を自分が考え出したと言えば、
それは盗作になるので、ダメなことです。
あくまでも学ぶ為に活用をしていきます。

全てを一からオリジナルで思い浮かべる方はいません。
何かしらのものからアイデアを得て、何かのものを真似て形を変えて
オリジナルを作り出しています。

真似ぶということを繰り返し、是非とも成長していただきたいと思います。
このことを自分らしさを模索し、悩む方を見て感じた今日この頃です。