自分の明るさは自分では見えない

太陽にもし意識があるとすれば、自分で自分が明るいことが分かると思いますか。
きっと分からないと思います。

いつも周囲が明るく照らされていることが当たり前で、
自分の力で周囲を明るくしていることに思い至ることすらないのではと思います。

ある方がいらっしゃいました。
その方は常に周囲を笑顔にする特徴がありました。

しかし、その方にとっては周囲が笑顔なことが当たり前で、
自分の力で笑顔にしているとは思いもよらないそうです。

その為、自分の良さを考えてみようというワークをした際に、
自分には良い所は一つもないと答えてしまいました。

周囲の人から、あなたの良い所は周囲を笑顔にすることだよと言われても、
自分では信じられなかったそうです。
自分の光で周囲を明るくしているにも関わらず、
自分の明るさを見ることはできないため、この方は自らの明るさに全く気付きませんでした。

このような事は実はよくある事です。
就職活動で自己PRという自分自身のアピール内容を考える際に、
まず自己分析というものをします。
自分の過去の経験や特徴、性格、価値観などを整理していくのです。

その際に、自分の良さを理解していない方は、素晴らしいことをしていても
そんなのは当たり前で誰でも出来ることと思う方もいます。

例えば成績優秀で学校から認められていても、
勉強すれば誰でも取れる当たり前のことだから大したことじゃないという方もいます。

部活の部長をやっている方も、誰もやらなかったから頼まれてやっただけで、
他の人ならもっと上手くできたと思う。
大したことじゃないという方もいました。

社会人の方でも、パソコンに詳しくはなくても部下の一人一人の顔を見て、
悩んでいそうなら声を掛けて、退職者を殆ど出さなかった管理職の方がいましたが、
その方は「他の管理職みたいに豊富な知識でアドバイスして、どんどんと実績を出せなかった。
自分には部下の顔色を見ることしかできない」と仰る方がいました。

部下の意欲を引き出し、派手な数字じゃなくても実績を出しながら離職者を出さなかったことは
十分に凄いことだと思います。

ある人事の方は休職者や若者の離職者の多さに頭を抱えていて、
ノルマに対して120%の数字を出しながら毎年、休職や離職者を出すのなら
100%の数字を出して休職や離職者を出さない方が、よっぽど組織にとってメリットがあると仰っていました。

自分の良さ、自分の明るさは本当に自分ではなかなか気付かないのかもしれません。
鏡となって自分の明るさを映してくれる人がいて、初めて気付くのかなと思いました。

誰でも良いところはあると私は思います。
それが見えない時には、ご相談にきて頂ければ、私が鏡となり少しでも映し返したいと考えております。