頭の中のブラックボックス

昔、算数の授業でブラックボックスを使った授業がありました。

ブラックボックスに2を入れると4が出てくる。
ブラックボックスに4を入れると8が出てくる。

このブラックボックスはどのような機能があるでしょうか。
 
そんな勉強に使用されていました。
これはxの勉強で、2x=4、4x=8という考え方になり、
x=2つまりは元の数字を2倍にする機能という勉強でした。
何かを入れると一定のパターンのものが出てくるというものは、
人の頭の中と似ていると思いました。
「褒める」という行為をある人に入れると、「この人は自分を好き」という考え出てきて、
「叱る」という行為をある人に入れると、「この人は自分の敵」と考えが出てくる。
そんな風な人もいます。
人の頭の中にはさまざまなブラックボックスがあります。
この人の中には、自分に対する感情に過剰に反応するという機能があるのかもしれません。
場合によっては、全てをプラスに受け取るというブラックボックスを持っている人もいれば、
全てをマイナスに受け取ったり、全てを自分の責任だと感じるブラックボックスを持っている人もいます。
このブラックボックスは、周囲の人は気付くこともありますが、
本人が自分で気付くことがなかなかありません。
だからこそ、このブラックボックスがあるということを知ったり、
その機能を知ると、ブラックボックスがブラックボックスでは無くなっていき、
その機能を変更させることが可能になってきます。
これをベックという心理学者は、スキーマ(認知構造)と説明し、
2を入れると、自動で4が出てくるというような、
自動で出てくる思考を自動思考と説明をしました。
頭の中を自分にとって、楽になるようなブラックボックスを皆さんが作れていくと
生きやすくなるのかなと思います。
まずは、皆さんのブラックボックスを見つけ、
その機能を解明する力を高めていきたいと感じます。