狭い視野

先日、赤ちゃん用の液体ミルクが売られている際に賛否両論が出ているというニュースを見ました。

今までは粉ミルクしか長年売られていなかったけれど、液体ミルクが発売されました。

用途は災害などで綺麗な水を確保できない時のために、発売されたそうです。

 

しかしこの液体ミルクに関して、赤ちゃんは母乳で育てるべきや

粉ミルクを溶いて液体にする過程で母親の自覚が出るという意見です。

 

この意見は間違いとは思いませんが、

ただ最近のお母さんは子供を育てるため、生活の為に働かないといけないという方が多いです。

これはお父さんだけの収入では子供が大人になるまで教育費も含めた費用を稼げないという現状と

社会としても少子化で働き手が少なく、お母さんだろうと働いて貰わないと困るという環境があります。

 

平均年収は20年前は465万円でしたが、現在は420万円です。

さらに4割は非正規雇用で将来の安定した収入を確保はできないので、

今、働いてお金を得られる内に共働きで働かないと生活ができないという方もいらっしゃいます。

 

今、お子様をお持ちのお母さんの多くは本当に大変な状況だと思います

そんな大変で忙しい状況の中で朝の10分や夜の10分は貴重な時間です。

粉ミルクを溶くよりも、赤ちゃんを抱きしめて、可愛がりたいと思っても当然なのかなと思います。

 

昔のようにお父さんが働くだけで将来的にも安心感があり、

お母さんは家事をすれば大丈夫で、働きたい人が働くだけで良いという環境であれば、

状況は違うかもしれません。

 

これは粉ミルクだけではなく、結婚をしない人、子供を産まない人が増えているという批判にも

繋がるかもしれません。

 

キャリアカウンセラーを専業としている方の多くは非正規雇用です

臨床心理士を保有するカウンセラーも多くは非正規雇用です。

精神疾患が400万人いて、ストレス社会と言われる現在では、

心理カウンセリングが求められていますが、その職業を選び多くの人を支えたいと考えると

自分の人生を天秤に掛けなければいけない状況です。

 

そのため、自分が生きることが精一杯なので、結婚どころかデートの費用を捻出するのも

非常に大変なので、子供を作ることは考えられない。

子供が奨学金などで借金漬けにするのであれば子供の為に、子供は作りたくないという方もいます。

 

このような色々な状況が現在はあります。

しかし、自分の理解の範囲、目に見える範囲での考え方で

インターネットでは無意識に苦しんでいる人を安易に批判してしまう方も多いように感じます。

 

私もあまり広い視野を有してはいなくて、

焦るとすぐに視野も狭くなり、本当に情けなくなります。

 

しかし、極力、自分の視野は狭いということを理解して、

安易に批判するのではなく、しっかりとお話を伺い、背景を考えた上で、

自分の意見がどのような影響を与えるのか考えてから、

意見を述べていきたいと感じました。