奉仕の精神

奉仕の精神。献身的とも言い換えてもいいかもしれん。

この精神は非常に尊いものだと思います。

しかし、尊いものだからといって、相手に押し付け始めると

それは奉仕の精神から、強制的なやりがい搾取に陥るような気がします。

 

日本の企業にはサービス残業という言葉があります。

空気的にみんなが残って仕事をしている中で、自分だけ帰りにくい。

みんなが残業代を付けていないと、残業代を付けにくい。

そのような想いから、サービス残業は始まりやすいのかなと思っています。

 

もしくは、明らかに業務時間内に終わらない仕事を渡されて、

時間内に終わらないのは自分の責任と思って自主的に残るから

サービス残業になってしまうのかもしれません。

 

会社に対しての奉仕の精神があると言えるかもしれませんが、

半ば強制されているので、決して良いことではないと思っています。

 

これは、企業の中だけである訳ではありません。

最近、少し話題になった事が、東京の高校や大学で、

東京オリンピックのボランティア募集の用紙を半ば強制されたということがあります。

 

人手不足なのは分かりますが、とりあえず用紙を書きなさいと伝えて、

それで駆り出されてしまうと、ボランティアという名前ですが、

奉仕の精神は僅かも無いのかなと思いました。

 

このような事を記載すると、非難される方はいらっしゃると思います。

ただ、その非難こそ、奉仕の精神を強制的に押し付ける行為かなと思います。

 

最近、キャリアコンサルティングに関して、ハローワークなど無料で受けられるものに

お金を取ることはおかしいと言われたことがあります。

確かに公的機関は無料で提供している所があります。

そのような所があるから、あなたも無料でしなさいという事を仰られたのは驚きました。

 

人にもよりますが、私も含めて多くの専門職の方が自らの学習の為に、

年間、数十万円のお金を投資し、自己研鑽を積んでいます。

 

一見すると話をただ聴いて、簡単なアドバイスをしていますが、

その背景には多くの知識と経験と分析に基づいて、考えた上でのアドバイスを行い、

その結果もしっかり確認をしています。

 

これを無料で提供することが当たり前になってしまうと、

だれも自己研鑽をするどころか、生活することすらできず、

専門家は居なくなるのかなと思いました。

 

心理相談、キャリアコンサルティング

キャリアが必要と言われる教育機関ですらまだまだ軽視されている現状があります。

少しでも変えていきたいと思う今日この頃です。