信仰心

信仰心を持っていますか?と聞かれたときに、
どのように回答をされますでしょうか。

海外では持っていると回答をする方も多いと思いますが、
日本では特に持っていないという方も多いのではないでしょうか。

しかし、私は日本でも多くの方が信仰心を持っていると思います。
それは神様や仏様を信じるなどの宗教からの信仰心ではなく、
信念や思い込みとも言うべき信仰心を持っていると感じます。


信仰とは、神や仏などを信じることです。
一方で信仰心を調べると、宗教などを信じる気持ちとも書かれていますが、
もう一方で「人やものごとを信用・信頼すること。 証拠抜きで確信を持つこと。」ともあります。

例えば学歴ですが、良い大学に行けば良い企業に就職でき、
安定した生活を送ることが出来るという考えは古いものとは言われていますが、
未だにMARCHや旧帝大などの表現が残るように
良い大学に行きたいという思いや、学歴ブランド志向の方は多いと思います。

もちろん、良い大学に行けるということは、
良い大学に行くだけの学力を身に付ける努力や、
さらには勉強の工夫が出来る人と見ることが出来、
そして、勉強が大変であっても逃げない忍耐力があるとも受け取れます。
その為、学歴が駄目とは言いません。

しかし、良い大学に来たから安心だと思って大学中は何もしない学生や、
良い大学に来たのに良い就職先に行けないのはおかしいと
クレームを仰る親御さんもいらっしゃるようです。


他には日本の製造業や日本の力です。
日本は小さな島国と思われていますが、国土は世界で61位だそうです。
これでも驚く方がいますが、
日本は人口が少なくなってきていますが、世界で見ると10位です。

日本はGDPが3位ですが、人口一人当たりのGDPで行くと世界23位であり、
単純に日本は製造業が凄いからや、勤勉だったから世界で3位だったのではなく、
日本は人口が多いから世界3位だったという分析を出しているアナリストもいるそうです。

この分析を聞いた時に、日本の製造業は凄いと反論したくなったり、
日本人は勤勉で世界中で活躍できると反論したくなった際には、
それこそが信仰心であり、証拠抜きで確信を持っていることかもしれません。

私は日本は凄い部分があると思っています。
製造業も高い品質があり、勤勉さや真面目さも兼ね備え、
サービス精神もある部分が大きいと思います。

しかし、それは恒久的な物ではなく、過去の日本人が築いた物で、
それを現在も、そして将来的にも維持できるか考えると、難しいと思います。

信仰心は時に、現実を見なくなる事に繋がる場合もあります。
今は良い大学を出たとしても、人物を見られる時代であり、
学力が低くても素晴らしい人材は沢山居ます。
むしろ学校の学力はただの一つの指標であり、生きる力や革新を起こす力は
学校では計ることが出来ません

日本の良さも人口が減りつつあり、
中小企業の経営者が居なくなると日本の品質も下がるので
日本の良さも今後は継続しない可能性もあります。

その現実を見た上で、どうするかを考える事が必要なのかなと思います。

皆さんは信仰心がありそうでしょうか。
それは、盲目で現実を見なくなる信仰心ではなく、
きちんと自分を助ける信仰心なのでしょうか。


学歴信仰や、日本の製造神話という言葉もあるそうです。
そんな言葉から考えていました。