アウトプットしきるまでの我慢

先日、学生同士のワークショップを見学させて頂くことがありました。
その内容は「採用されるために行動できること」という内容で
低回生の学生同士で話し合い、考えるものでした。
ただ、このワークショップは90分間あり、ファシリテーターとなる
社会人は数人居ましたが、アドバイスは一切せず、
むしろ「具体的には」「説明をしてみて」など、質問だけをして
基本的には学生の発言を出させ続けるものでした。
相談当初は色々な発言がありましたが、
途中で意見があまり出なくなり、
こちらを見始める学生がいました。
そこで、普段の私であれば反応して、アドバイスをしてしまいそうでしたが、
今回の趣旨とは違う為、グッとこらえて学生の意見が出るまで、
待ち続ける必要がありました。
そうすると、一旦、話し合いが終わったように思えても、
「具体的には?」と質問をすると、より深く考えて、
具体的にはどうすることが良いのか、
今から何をすべきかしっかりと話し合っていました。
その結果、「コミュニケーションとは何か?」
「コミュニケーション力を高めるには何をすべきか?」
「働きたいと思わせる魅力とはは何か?」「それはどのように高められるのか?」
など深いところまで話していき、
企業が求める視点に近いところまで低回生でも考えて
発言をしていました。
もし早く介入をしてしまっていたら、
学生自身がしっかりと考えて結論を出すというアウトプットを
考える機会を損失していたかもしれません。
しかし、アウトプットを出しきるまで繰り返し質問を繰り返すことで、
しっかりと学生の考る力を培い、アウトプットする力を高められていたと思います。
人の成長には、気付きには、時間がかかります。
特に、数学などテストで測れる成長ではなく、
人間性や社会人基礎力などの成長には時間がかかると思います。
しかし、色々なものが便利になったからか、何が原因か分かりませんが、
頭では分かっていても心では分かっておらず、我慢が出来ていなかったと自覚しました。
じっくりと時間を掛けて、アウトプットを待てば、
多くの人は成長するということを改めて教わりました。
非常に良い学びであり、自分の至らない点を感じました。