新しい物、古い物

先日、非常に興味深いお話を伺いました。

それは建築関係の方からのお話です。

 

現在、東京では2020年の東京オリンピックに向けて

建築ラッシュで、建築業界が非常に賑わっているようです。

これにより経済活性がなされている側面があります。

これは良い側面ではあると思います。

 

一方で、1964年に行われた東京オリンピックですが、

これに向けて高速道路など多くの建築ラッシュがありました。

この時に建てたものや、整備されたものが、

当時から50年経ち、劣化が起こり、新たに作り直したり、

手入れが必要だそうです。

 

しかし、新しい物を建てるための予算は潤沢に用意されていても、

古いものを整備するための予算はあまりなく、

手をつけられない状況です。

 

万が一、2020年の東京オリンピック中に高速道路が劣化で落ちるなんてことになれば、

大問題です。

予算が無いという問題では済まないため、何とかしないといけない状況です。

 

ただ、このような状況に対して、もう一つ大きな問題があります。

それは、このような建築ラッシュがあった後に50年が経ち、

経年劣化の物が多くなっているような環境は世界を見回しても無く

世界中で、日本が始めて直面しているとのことです。

 

その為、参考にする整備計画も無く、どのように順番に手をつければ良いかもわからず、

だからと言って、整備するために首都高を1年間に渡り全て封鎖しますなんてことになると

首都機能が麻痺をしてしまいます。

 

整備しなければいけないけれど、整備をどうすればいいか分からない。

そんな状況が起こっているそうです。

 

新しい物を作ることは簡単です。

ただ、新しく作った物は、いづれ古くなり、古くなった物は手入れするか、

きちんと壊さないと後に大きな問題になります。

 

これは東京だけではなく、多くの地域で問題になっている空き家問題も同じです。

隣の家が突然崩れ去ったとしたら、廃棄物が飛んできて壁や窓が割れるなんてことも

考えられます。

 

今、日本は大きな転換点にあるそうです。

少子高齢化、過去の建築物、AIなど。

その中でどのように生きていき、どのような社会にするのかを考えて欲しいと言われました。

 

何が正しいなんてことは無いと思います。

しかし、大変なことになる前に、少しずつ取り組む必要があると思います。

その為に、できることが何かは分かりませんが、

このようなことを少しでも発信して何か変わればと考え、書いてみた今日この頃です。