教育現場の難しさ

今年度から実施される心理職の国家資格 公認心理師というものがあります。

 

学校心理師、臨床心理士などの心理職が今までありましたが、

その心理職が今まで以上に幅広い業界に求めらて、

国家資格になったという背景があるそうです。

 

その公認心理師が活躍する業界として5つあります。

それは、保健医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働の分野です。

 

保健医療は病院などであり、福祉は介護や障碍者支援、

教育は幼稚園・小学校・中学校・高校・大学などの教育現場、

司法・犯罪は少年法や刑法などが関連する少年院や保護観察所、刑務所などです。

産業・労働は企業などの労働分野です。

 

そのような幅広い現場では、それぞれの難しさが存在します。

それぞれの現場の相談では、正解は無く、

多くの方と連携して支援を行う必要があります。

 

その中で、特に私が難しいと感じたことが教育現場の難しさです。

教育現場の問題は様々あり、いじめ・虐待・勉強遅れ・学習意欲の低下・発達障害・

学級の孤立・不登校・非行など様々な状況があります。

 

少し前には不登校は登校拒否という言葉が使われていました。

現在では登校拒否という言葉が伝わらず、不登校と言われています。

その背景には、登校拒否は児童が学校に行くことを拒否しているように思われましたが、

実際にはいじめや、学校に行きたくても学校の前で足が進まず、学校にいけないことそうです。

 

その為、学校に行くことを拒否しているのではなく。

学校に行けないということで、不登校という言葉が使われています。

 

そのように問題がどんどんと変わっていく状況で、

いじめの事例を伺いました。

 

身体的ないじめは、はっきりとわかりやすく危機介入が必要があります。

しかし、AさんとBさんが居た時にBさんがAさんに話しかけたけれど、

無視をされていじめをされたと訴えたとします。

 

それをAさんに伝えた所、Bさんが嫌いなので話したくない、

それを我慢して話さなきゃいけないのは嫌だ。いじめだと言われたとします。

 

さて、このBさんがAさんに無視されたことはいじめでしょうか。

AさんにBさんと仲良くすることを強制することは正しいのでしょうか。

 

この結果は、分かりません。非常に難しく、日々現場の方は悩んでいるそうです。

その為、公認心理師はそもそもこのような環境になる前に、

コミュニケーションなどの取り組みを行い、事件後の対策ではなく、

予防を教育することが大切だとのことです。

 

私も、もっと精進をして、答えが無い問題に対しても

少しでも支援をできるように取り組みたいと思いました。

その為にも、日々の勉強を頑張ろうと考える今日この毎です。