相談の中でお聞きする言葉は沢山ありますが、
その中で最も聞いている言葉は、「もっと早く相談していれば」という言葉です。
日本人は真面目で責任感が強いため、相談をあまりせず、抱え込み過ぎると言われています。
そして、仕事の場面では先輩の仕事が忙しく、相談をゆっくりと聞いてくれる人が少ないため、
相談しても怒られたり、自分で調べろと言われて、
相談したくても相談できずに抱え込みがちになっているように感じます。
誰にも悩みや不安を話せず過ごしていると、
その悩みや不安は頭の中で延々と繰り返されて、
勝手に悩みや不安が大きくなり、しんどくなってしまいます。
その為、一人で抱え込まない事や、相談することが非常に大切になってきます。
これは私のようなカウンセラーも同じです。
心理学の教科書にも「大切なことは一人で抱え込まない事、信頼できる相手やリファー先は探す事」と
掛かれています。
リファー先とは、相談に来て下さる方の相談内容が自分では対応できないと思う時に、
より良い専門家と連携を取ることで、必要に応じて紹介することをリファーと言います。
そのように一人で抱え込まず、相談できないと悩む方も多いと思います。
ただ、そんな状況でも、じっくりと周りを観察すれば、
相談に乗ってくれる方はいます。
もし同じ部署に居なくても、他の部署に居たり、
社内や家庭に居なくても外部にいる事があります。
それでも見つからない場合には、ご連絡頂ければと思います。
現在、メンター制度というものを国の方針として進められています。
これは、社内に設ける仕事上の利害関係のない相談できる先輩を作っていこうという制度です。
このメンターがいる事により、離職を防いだり、メンタルヘルスになることを防ぐことに効果があるのです。
逆に言うと、社内に誰も相談できる人が居なければ、離職やメンタルヘルスの可能性が高くなるのです。
是非とも、お近くに信頼できる、愚痴を吐き出しても聞いてくれるような方を見付け、
一人で抱え込まないようにして頂きたいと思います。
そうすることで、「もっと早く相談していれば」という言葉が減って頂ければと思う
今日この頃です。