専門職としての持つべきプライド

先日、キャリアコンサルティング技能士1級の指導をして下さった方から
専門職としての持つべきプライドのお話を伺いました。
現在、国はキャリアコンサルタント国家資格者を10万人にしようとしています。
キャリアコンサルタント国家資格者は、実務経験が無くても3ヶ月間ぐらいの学校に通い、
試験を受験し合格すると資格を取得できます。
この試験も合格率が実技と学科が6割であり、
同時合格者も5割います。
この5割の方は資格を取得したばかりで、実務経験(相談経験)がある方は無く、
イメージとしては運転免許を取り立ての方ということです。
その方々が資格取得後は専門家として活動することになります。
初心者免許を掲げること無く、運転免許を取り立ての方が、タクシー運転手として
お客様を車に乗せるイメージでしょうか。
もし、仕事をするのであれば、お客様の命を扱うことと同じように、
クライエントの人生を左右する可能性のある相談業務をしているという覚悟を持つ必要があります。
専門職として仕事をするのであれば、資格を取って一人前では無く、
その後に、相談者の前に立って、相談に乗れる実力を付けて、
本当の意味での一人前になる必要があります。
そのような状況であるにも関わらず、相談の現場で、
「自信が無いんですが」とおっしゃる方がいるそうです。
この1級の先生は、そのような方に対して、仰るそうです。
「それをクライエントに、相談に来た方に言ってみなさい」と。
そうすれば、きっと相談者は言うと思います。
「それではあなたではなく、自信のある、1番上手な方に相談に乗って欲しい」と。
専門職としてのプライドは、常に専門家として自己研鑽を行い、
常に1位を目指し、常に最高の仕事ができるようにすることです。
その為、国家資格を取得し、その仕事を行うからには自己研鑽を積み、
不安だからや、自信が無いから、自信が無いからと言い訳をしない事だそうです。
そして、何と無くで仕事はせず、しっかりとした技術と理論に基づいて仕事を行う事です。
キャリアコンサルタントを学習の際には理論を学びますが、
実際の仕事の際にはその理論を意識せず、自分の経験でやってしまう人が多いようです。
では、もし誕生日ケーキをお願いするときに、美味しいレシピなどを考えず、
何と無くの気分や勘で計りを使わずにケーキを作っているとしたら購入しますでしょうか。
日によって味がバラバラになる所で、大切な記念日のケーキを食べたいでしょうか。
専門職として持つべきプライドは、常に最高の仕事が出来るように自己研鑽を積むこと、
そして、しっかりとした理論や技術を勉強し、使いこなせるようにすること。
この二つです。
私も、この二つをしっかりと胸に刻み、キャリアコンサルティングだけではなく、
心理カウンセリングの研鑽も積んでいきたいと思います。