無気力

寒い日の朝は、起きた時に布団から出ることが苦痛ですね。
このまま寝続けたい、そんな風に思うことは無いでしょうか。
私は非常にあります。
このまま寝続けると、気持ち良いだろうなと思います。
しかし、実際には色々とやらなければいけないことがあるので、
寝続けることは出来ずに起きて、行動を始めます。
うつ病の中の一種には無気力という症状があります。
無気力と聞くと、このような朝、起きないといけない時に、
起きるのが億劫で動かない、そんな怠けの症状と思っている方がいます。
これは、全く違います。
私が、朝にゆっくりしたいな〜と思うのは怠けかもしれませんが、
無気力な状況に陥ってしまうと、何かしたくても何かをする気力が無く、
以前まであった、「何かをしたい」という気持ちすらも出てこない状況です。
例えば、テレビや映画が好きな方がいたとします。
このような方が無気力の症状に陥ってしまうと、
テレビを見たら面白いかもしれないけれど、体が鉛のように重く感じて
リモコンを付けることが非常にしんどい、そんな風に感じる方もいます。
本当にしんどいと、通勤電車で片道1時間掛けていた人が、
うつ病で無気力になった際に、テレビを付けることが、
通勤していた時と同じぐらいの労力だと仰っていました。
好きなテレビを見るために、片道1時間、満員電車に乗って窮屈な思いをするぐらいの気力が
無気力な方には必要だったりします。
そして、今までテレビのバラエティで笑っていた人も、
バラエティを見ても、騒音でしんどいとしか思えず、
何も楽しいと感じなくなっていくのです。
ご飯も美味しく無く、日々の楽しみが消えていくのは、
私は非常に怖いと思います。
無気力な方は、なかなか周囲から理解がされにくいです。
しかし、休息と適度な刺激(会話、運動、遊び、誰かの役に立つ事)などで、
少しずつ回復もしていきます。
まずは生きる気力を取り戻せるように、
少しずつ、無気力を克服して欲しいと思います。