労働者の権利教育

前回の労働に関する問題の続きになりますが、
非常に考えさせられることがありました。
それは、キャリアカウンセラーや教育機関が
きちんと労働者の権利教育が出来ているのか、
ということです。
例えば、多くの学生が行っているアルバイト。
このアルバイトでも、残業代が発生することをご存知でしょうか。
例えば、10時〜14時が勤務時間だとします。
しかし仕事が忙しく15時まで働いて欲しいと言われたとします。
この場合、時給が1000円とすれば、幾ら貰えると思いますか?
答えは、5000円
・・・ではなく、5250円だそうです。
よくある勘違いで、
アルバイトでの残業は「働いた時間に時給が発生する」という考え方は間違いで、
「定められた時間外に働いた時間に、時給に25%の加算がされる」という事です。
これを知っている学生はほとんどいないようです。
さらに、アルバイトでも突然、「クビだ来なくていい」と言われて辞めさせられたとします。
これも、不当な解雇に当たるそうです。
そして、アルバイトやパートであっても、
労働条件の明示義務(契約書・労働条件明示書)がされていない場合は、
これも労働法違反です。
パート法、派遣法にも同様の規定あるので、法律違反なのです。
これらは、正社員の就職活動でも起こることであり、
ブラック企業などが有名ですね。
では、なぜ、学生などはこのようなブラック企業やブラックアルバイトに引っ掛かるのか?
その原因として、挙げられていたことは、
・何も考えずに就職
・まさかそんな所じゃないはず
・自分なら大丈夫
と考えているそうです。
つまりは、「どういう人生を歩むのかという実感がなく、漠然と大丈夫。」と思っているそうです。
その弁護士の方は、学生は4年間通う進路先の大学は一生懸命に調べるが、
40年働く可能性がある企業については、調べない方がブラック企業に入りやすいと仰っていました。
そのようなことを、きちんと学生に伝えられているのか、
ほぼ全員が関わる働くということに対して、教育が出来ていないのではないか、
身を守るための方法を伝えられていないのではないか。
それにより、新入社員の自殺問題などが起こっているのではないかと言われ、
私は他人事では無いと感じました。
その弁護士の方が仰っていた方法としては、
どう身を守るか?ということです。
1、辞めても良い。
2、やめるのは消極的じゃないか、逃げることじゃないかという認識があるが、
     自分の人生を全うするための前進であり、むしろ人生に対して積極的な選択だと思うこと。
だそうです。
私も辞めたからこそ、カウンセラーになるきっかけを得て、
このような仕事をさせて頂いています。
今回は、非常に勉強になりました。
今後も労働者の権利教育を考えて、
多くの方に支援をさせていただきたいと感じました。