曖昧な感覚

私たちが外部から得る情報の8割程度は

視覚情報と言われています。

 

その為、何かの提案をされる際に

沢山の言葉を話されるよりも、

イメージ図などで説明された方が

頭の中に入ってきやすいです。

 

仕事上のプレゼンテーションでは

学校の授業のような資料を配布して口頭で説明する訳ではなく、

パワーポイントなどでグラフを用いた資料を作成することが

一般的になっています。

 

ただ、この視覚情報も非常に曖昧です。

同じようなイメージを見ても、人によっては受け取る情報がばらつくのです。

 

例えば、クイズ番組の「これは何でしょう?」みたいなクイズでも

人によってすぐに気付く人もいれば、なかなか気付かない人もいます。

これは、同じような図を見ても、何処に注目しているかで

受け取る情報がバラバラなのです。

 

プレグナンツの法則という言葉があります。

これは、人は元々兼ね備えている理想で簡潔な良い形で

全体的に物事を知覚しようとする法則です。

 

例えば、車の前面を顔のように感じる時がありませんか。

ヘッドライトが目で、ナンバープレートをつけるフロント部分を口のように見えて、

車の表情が可愛いとか、カッコいいとか感じる方がいます。

 

でも、実際には顔でもなんでもなく、ただ配置されているだけなのに、

全体的にみて、良い形として顔のように認識をするのです。

 

そして、人が非常に曖昧なことは、

そのように良い感じに情報を受け取るので、

自分にとって良い感じに情報を知覚すると、

それ以外の情報は全てそぎ落としてしまうことがあります。

 

よく相談の際に、職場でのけ者にされると感じる方が居ます。

しかし、数日経った後に、実はそれは勘違いだったと気付くことも多いです。

 

きっと、その方はのけ者にされてひそひそ話されているイメージだけを覚えており、

それ以外に起こっている情報、例えば見ている方が自分ではなく、

自分の横の人を見ていることを気付いていないなども多いのです。

 

人の感覚は非常に曖昧です。

自分の見たものだけを信じるのではなく、

その見たものをきちんと確認することも大切です。

 

私も自分の感覚だけを信じず、

きちんと確認していこうと思います。