ささいな支援

カウンセリングは意味がないと思われることがあります。

 

カウンセリングを受けても何も解決しない、

しんどさや苦しさがなくなる訳ではない、

辛い現実が消えるわけではない。

そんな風に言われることがあります。

 

この言い分は私はある意味で正しいと思っています。

カウンセリングは解決策を提示するものではありません。

相談という過程を通して、気付きや自己理解をしていき、

視野を広げていくことが多いです。

 

そうすると、相談者自身が、今まで見えていなかった事実に気づき、

悩みやしんどさの形が変わり、楽になることが多いからです。

 

例えば、仕事の人間関係で悩んでいる方がいたとします。

よく先輩に怒られて、非常にしんどい、辞めたいと思いつつ、

仕事を辞めてはいけないと思って頑張っているとします。

 

この時に、相談者は仕事の人間関係がしんどいという事だけを見ており、

視野が狭くなっている場合が多いです。

 

そのような中で、どれだけしんどい状況かを教えて頂いて、その気持ちに寄り添い、

そして、どのようになって欲しいのか、どのようにしていきたいのかを聴かせて頂きます。

それをきちんと聴かせて頂くと、仕事はやめてはいけないということはただの思い込みで、

辞めても良いんだという思いを持つことや、

先輩に怒られて怖いと思い過ぎて、先輩を避けようとして怒られているという事実に気付いて、

今後の行動を変えるという事ができることもあります。

 

この中で、カウンセラーが行っていることは、

ただ、きちんと話を聴かせて頂くことや、

相談者が気付いていないことや、無意識に考えていることをお伝えするだけです。

解決策を考えることも、その後に行動することも相談者自身が行います。

 

カウンセリングは本当にささいな支援をして、元気になって頂いたり、

新たな道しるべを見付ける為の支援をすることだと思っています。

 

多分、常識や世間体を全く気にせず。他者との比較や批判をしない、

ただただ話をしっかりと聴いてくれる方がいれば、

カウンセラーは要らないかもしれません。

 

本当にささいな支援しか私はできません。

しかし、その本当にささいな支援で、少しでも皆さんを元気にできればと思っています。

 

そのようなことをカウンセリングの勉強を始めた方へ

レクチャーさせて頂く中で感じました。

 

もし、ささいな手助けが必要な方がいれば、ご連絡ください。

些細ではありますが、私が出来る限りの支援をさせて頂きたいと思います。