他者の冷静な目

ジョハリの窓というものを聞いたことはありますでしょうか?

ジョセフ・フルト、の2名が考えた

自己理解の考え方です。

 

人には、4つの窓があり、

自分が知っていて、他人も知っている「開放の窓」

自分が知っていて、他人は知らない「秘密の窓」

自分が知らなくて、他人が知っている「盲点の窓」

自分が知らなくて、他人も知らない「秘密の窓」

 

「開放の窓」と「秘密の窓」は分かりやすいかもしれませんが、

「盲点の窓」と「秘密の窓」は少し分かりにくいかもしれません。

 

自分が知らなくて、他人が知っている「盲点の窓」は、

自分が気付いていない癖や考え方などです。

 

例えば、あえて失敗するような行動をしているように

周囲から見られている人がいます。

本人は何とか成功させるように頑張っているつもりなのに、

常に失敗していて悩んでいる場合があります。

これは、本人だけが気付いていない「盲点の窓」です。

 

もう一つの「秘密の窓」は、まだ開花していない可能性と言えばいいのでしょうか。

海外に行ったことがなく、日本では少し暗めの人が、

初めて海外旅行に行くと、びっくりするぐらいに明るくなる方もいます。

髪の毛を染めると、性格が少し変わる方もいます。

このような方も自分も他人も知らなかった側面なので、

「秘密の窓」ですね。

 

このように、人には必ずこの4つの窓があります。

そして、できるだけ開放の窓を大きくして、他の3つの窓が小さくなると

社会と接する際に良いと言われています。

 

その為には、積極的に他者から、自分がどのように見られているかを知り、

さらに自分が他者に秘密にしている部分の内、開放しても良い所は開放するということです。

これらを実行する事で、自分自身の自己理解が進みます。

 

企業内で相談を行なう際に、時々、他者から薦められて、

カウンセリングを行なう場合があります。

このような時に、時々「自分の事は自分が一番知っている」という方がいます。

 

ただ、この4つの窓で説明すると、自分の事を知っているのは、

半分程度であり、他者からの意見に耳を傾けないと、

残りの部分も理解が進みません。

 

もしかすると自分を知ることが怖い、信じたくない自分に直面させられるのは嫌だという方もいるかもしれません。

しかし、その新たな自分を知ったとしても、絶望する方は少ないです。

新たな自分に出会える、自分を知れば自分が広がると信じて、

是非とも、新たな窓を開放して下さい。

 

そうすれば「彼を知り己を知れば百戦危うからず」になるかもしれません。

そんな風に感じたキャリアカウンセリングの一風景でした。