理論と実践

理論と実践は別物だという方がいます。

 

子育て理論や教育理論・マーケット理論は、理想論であって

本当の現場ではそんなもの役に立たないと仰る方がいます。

 

確かにと思うことも多いです。

ただ、一方ででも活かせる理論もあると思います。

 

私が勉強する心理学・キャリアに関する世界は

多くの理論があります。

それらの理論は様々な実験や研究から導きだされているので、

面白いなと思う理論があります。

 

心理的リアクタンスという理論があります。

これは、追われれば逃げたくなり、逃げれば追いたくなる理論というのでしょうか。

例えば、少ししんどい時に、後輩から「しんどそうですね。大丈夫ですか」と声を掛けられると

「そんなことはないです。大丈夫ですよ」と言いたくなりませんか。

 

一方で、少ししんどい時に、後輩から「元気ですね」と言われると、

「そんなことはない、これでもしんどいんだよ」と言いたくなる。

そんなことはないですか。

 

後輩からしてみれば理不尽極まれなく、後輩の発言と真逆のことを言われる訳です。

同じように、飲み会には行きたくないと思っていても

自分だけ飲み会に誘われないと、行きたくないのに気になってしまったり、

逆に飲み会に行きたいけれど、当たり前のように「今日も来ますよね」と言われると、

止めとこうと思ってしまう。

 

そんな厄介な心理があります。

思い当たる方は多いのではないでしょうか。

 

さて、そんな人間ですが、人間の悩みで最も上位に来るのは人間関係の悩みと言われています。

そのような人間関係を改善するための理論は色々とありますが、

その中の一つに現実療法というものがあります。

これは、グラッサー(Glasser,W.)という方が提唱されたものです。

 

現実療法の中では3つの前提があり

①クライエントが不幸なのは、満足できる人間関係を持っていないからである

②クライエントが満足できない人間関係をもっていないのは、どちらかあるいは両方が、

 関係を改善しようとして外的コントロールを用いるからである。

③そのような関係からは苦痛がもたらされるので、どちらか、あるいは両方が相手が用いる

 外的コントロールから逃れようとする。

というものです。

 

簡単に言うと、人間関係がうまくいかないのは3段階の前提があり、

①人が不幸なのは、良い人間関係が持てていないから。

②良い人間関係が持てないのは、自分が相手をコントロールしようとしている

 又は相手からされている、又は両方がしようとしているから。

③コントロールしようとする、またはされるのは非常にしんどいので、離れたくなる。

ということです。ざっくばらに書いているので、ニュアンスは少し変わっているかもしれませんが・・・。

 

そしてこの外的コントロールは

①批判する ②責める ③文句を言う ④ガミガミ言う ⑤脅す ⑥罰する ⑦褒美で釣る

というものです。

 

例えば、子供のころに親からガミガミ言われ続けると親から逃げたくなりませんでしたか。

もしくは、何かできた時に褒美をもらえるのは嬉しいけれど、常に頑張り続けないといけない関係は

疲れたりしませんか。

このような人間関係はしんどくて続かないという理論です。

 

そこで、人間関係をよくする習慣として7つ挙げています。

①受け入れる ②違いを交渉する ③励ます ④尊敬する ⑤耳を傾ける ⑥信頼する ⑦支援する

 

さて、このような習慣を実践するのは難しい、それこそ現場を見ていないと思われるかもしれません。

しかし、様々な理論は実験や研究の上であり、実践する前に否定されるべきものでしょうか。

 

もしかすると、無理かもしれないと思いつつ、取り組んでみると、

人間関係、親子関係などがガラッと変わり、両行になるかもしれません。

 

理論と実践。一度、挑戦してみてはいかがでしょうか。

私も挑戦したいと思いながら、理論の勉強をしています。

ただ、最近頭に入らないので、誰かに勉強の理論を教えて欲しいと思う今日この頃です。

 

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コメント: 1
  • #1

    old-island (木曜日, 08 12月 2016 22:32)

    なるほど・・・信頼する 尊敬する を忘れがちですが 大事ですね