アイデンティティは得るものか、見付けるものか

「自分探しの旅」というものを聞いた事がありますでしょうか。

 

自分はどういう人間なのか、自分のやりたい事は何なのか、

自分の運命のようなものは何なのか、

そのような事を見付ける為の目的も無い旅を

自分探しの旅と言ったりします、

 

私も高校生の時に、自転車旅行に行きましたが、

特に目標地点も無く、何かがあるかもしれないと思っていた部分もあったので、

私自身も自分探しをしていたのかなと気恥ずかしく思います。

 

ただ、人は色々な段階で、自分は何者なのか、

自分の役割や運命は何なのか、

自分の生き方をどうするのか悩む方がいます。

 

それは若い方だけでは無く、

社会人3年目の方や、中高年の時、さらには定年退職の時など、

様々な段階で起こります。

 

心理学の世界で有名な方であり、夢分析などを考えた

ユングは人生の正午という言葉を考えました。

さらにキャリアコンサルティングを勉強する中で出てくるアメリカの心理学者レビンソンも

中年の危機という言葉を残しました。

 

これらはそれまで40代の時に、今まで培ってきたキャリアがあり、

そのままのキャリアで生きていくか、今後は別の生き方を選ぶのか悩みます。

場合によっては過去にあきらめたキャリアを選択される方もいます。

 

では、このような自分自身を見つめ直した時に、

自分自身はどこにあるのでしょうか。

旅などに行けば、見付かるのでしょうか。

 

旅先で衝撃的な出会いなどがあれば、別ですが、

日本の観光地を回っただけでは私は残念ながら見付かりませんでした。

それは、そうでしょうね。

 

このような自分が何者なのかということや、

自分の運命を見付けようとしても、なかなか見付かりません。

それは自分の運命や自分に合ったものなどは何処かに落ちていたり、用意されているのではなく、

今まで自分が培ってきたことや成功体験・失敗体験、

嬉しかったことや悲しかったこと、やりがいなど、

様々な所から色々な考えを得て、見付けていくものだと思います。

 

様々な経験から感じた先に自分がどのような人間で、

今後は何をするか決断した先に自分が何者かというアイデンティティを得ることができると思います。

 

私は自分自身がうつ病になり、社会に属することが怖くなり、

ただ、その後に心理学を学びカウンセラーとして生きたいと決心しました。

私はカウンセラーであり、カウンセラーであり続けたいと思います。

 

相談の中で自分のやりたいことや、何が向いているかということに悩んでいる人と触れる中で、

私は20代前半はアイデンティティがよく揺らいでいましたが、

今は揺らがないと思って振り返ると、そういえば自分は決断したのだなと気付きました。

 

あなたのアイデンティティは何でしょうか。

今後は、どのような生き方をしたいと決断されているでしょうか。

そのアイデンティティは見付けるものではなく、得るものであり決断するもののように私は思います。

その決断した内容を私は是非とも教えて欲しいと思います。