生きてて良かった。

この言葉を別々のクライエントの口から聞かせて頂きました。

私自身が何か出来た訳でもなく、ただ目の前に居て、話を聞いただけなのですが、

凄く感動しました。

 

本当に辛い人生を歩んでいました。

自分の身体に鞭を打って、頑張り続けていました。

周りのゆっくりと生きている方に対して、非常に辛く当たる時もありました。

でも、そうしないと生きてこれなかった、

必死にならないと、挫けて心が折れてしまいそうになる人生を歩んできていました。

 

そのような自分が凄く嫌いだ。

死にたいけど、それは逃げだから、やらないと仰る方でした。

 

 

そのような方が、必死の歩みの中で培ってきた人間関係、仕事、多くの経験

それらを一つ一つ振り返り、今の自分の周りには何があるのかを確認させて頂きました。

 

そして、今はもう身体に鞭を打つ必要も、頑張り続ける必要も無く、

自分もゆっくりしても、認めてくれる方が周りに居ると気付きました。

 

その瞬間に出てきた言葉です。

私は話を聞かせて頂いていただけです。

凄く一生懸命に生きて、自分にも周りにも厳しく当たられて、

そうしないと生きてこれなかった状況の中で、がんばり続けたのはクライエントです。

私は何もしていません。

今、目の前に存在して話を聞かせて頂いただけです。

 

そのような私に向かって「生きていて良かった」という

40年、50年の人生で一度も感じた事が無い気持ちを言っていただけて、

私は嬉しく感じました。

 

カウンセリングを行なう中で、挫けそうになることや、辛くなること、

大変だなと感じることもありますが、

このような瞬間に立ち会えたときに、本当にやっていて良かったと思います。

 

私もうつ病を患い、しんどい時はありました。

死にたいと思った時もありましたが、生きてて良かったとも思います。

 

そのように感じて貰えるように寄り添いたいです。

 

だからと言って、「生きて欲しい」と言われてその期待に応えることに

疲れを感じている方もいると思います。

そのような時には、「死にたい」という気持ちも聴かせて頂きたいです。

 

私は何も出来ません。

ただ、話を聞かせて頂きたいと思います。

その時に、もしも、皆さんに何か気付きがあり、気持ちが変われば、

それを一緒に感じさせて頂きたいと思う今日この頃です。