お腹一杯の時に、お腹が減っている人の気持ちを理解して下さいといわれ、
理解できるでしょうか。
元気で、幾らでも動けそうなときに、
頭痛で動くことができない人の気持ちを理解して下さいといわれ、
理解できるでしょうか。
なかなか、人は自分が満たされていると、
相手の気持ちや、相手の立場に立って考える事が難しくなります。
そして、お腹が一杯の時に、お腹が減った時の事をイメージして、
何とかそうならないように頑張りましょうといっても、
なかなか、動く気にはなりません。
カウンセリングの中では、対人関係の悩みや、
自分自身を否定している気持ちで悩んでいる方が
非常に多いです。
その中では、非常に苦しい気持ちを感じている方もいます。
一方、中には、周りを羨み過ぎてしんどくなってしまっている人もいます。
その人自身は元気で、何でもしようと思ったらできるけれども、
自分で自分にブレーキを掛けてしまっています。
そして、自分を追い抜かす人に対して、
「あいつはズルイ、あいつは恵まれているのに自分はこれだけ不幸だ」と考えてしまう人もいます。
これは、その人が悪いわけではなく、
自分自身がブレーキを踏んでいる事や、自分自身は恵まれていることに気付けていないこと、
自分の内面に目が行かず、他人にばかり目が行ってしまっていることに
気付けていない事が問題です。
ただ、このような人は、本当に自分自身が困った時に、カウンセリングなどを通して
自分自身に向き合うと、気付く事があります。
しかし、あまり困っておらず、ある程度満たされている状況ですと、
そこまで向き合おうとされず、なかなか気付かない場合があります。
あまり満たされていると、行動しようという気力が湧いてきません。
かといって、飢餓状態になるまで我慢しろという訳では有りません。
少し満たされない気持ちが出てきた時に、少し困った時に、
早目に、このままいくと凄く満たされない気持ちが出てくるかもしれないと考えたり、
このままだと少しの困ったことが大きな困った事に繋がるかもしれないと考えて、
早いうちに相談に来て頂ければ、良いなと考えております。
満たされていると、なかなか動く気力が人は湧いてこない。
そのような習性があると理解したうえで、生活して頂ければと思います。
その為、私も現状は満たされてる気持ちもありますが、
満足せず、精進していきたいと思います。
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