「自己実現」という言葉を聞くと、
どのようなイメージを持つでしょうか。
自分の夢・理想が叶った姿でしょうか。
それとも、自分が成長した姿でしょうか。
心理学の中の自己実現とは、
自己一致に近いというお話を先日うかがいました。
心理学的に自己実現は夢が叶う事ではなく、
自分が知っている自分と本当の自分が一致した状態で、
自分が出来る事を受け入れ、成長していく状態を自己実現と言うそうです。
例えば、
自分が知っている自分が人前の演説が得意、話し上手と思っていたとして、
本当の自分が人前ではたどたどしく早口で話しており、話も長く何を言っているか分からないとします。
そうすると自分自身が一致しておらず、スピーチを依頼された際に、
自分が思っている通りのパフォーマンスが出来ず、自己不一致となりストレスが溜まります。
これを、カウンセリングや、スピーチをしている姿を見る事で、
今の自分は本当は、人前ではたどたどしく早口で話しており、話も長く何を言っているか分からないことを
受け容れられれば、自分の知る自分と本当の自分が一致します。
その上で、スピーチが上手くなる為の練習をするか、
もしくは人前で話す仕事を選ばず、それ以外の自分の本当の特徴を探し、
特徴を活かして生きていく道を選ぶなどが、
自己実現ということです。
ここに夢を達成しているかどうかは関係が無いそうです。
最近、書籍などで心理学を応用し、
自分の夢を叶えようという本を見掛けました。
もしかすると心理学では、夢を諦めることを推奨することになるかもしれません。
夢を叶えるという甘い言葉を真っ向から否定し、
今のあなたのままでは無理ですと伝えることが心理学かもしれません。
そのよう事を、あるセミナーの中で感じました。
ただ、今の自分を知らなければ、
今の自分にできることも分からず、自分の夢を成し遂げるために何をすればいいのかも分かりません。
残酷ではありますが、決して目をそらしてはいけないこと、
それは自分を知るという自己実現なのだなと感じた今日この頃です。
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