医療行為もサービス業

先日のブログの中で、「また別の機会に・・・」と書いた話を

私が気になったので、覚えている間に書いておこうと思いました。


これは、何かのセミナーで聞いたうろ覚えの話です。

確かサービスに関するセミナーで私がまだ営業時代に参加したと思います。


ある不採算病院を建て直す依頼を請け負ったコンサルタントがいたそうです。

そのコンサルタントは、仕事を請け負ってから、どうしてこの病院は不採算になっているか調べたそうです。

そうすると、出てくるのは患者さんからの悪評ばかり、

高圧的、説明をしてくれない、顔を見ない、話を聞かない、薬を出すだけ・・・。


そしてこのコンサルタントはある時、その病院のお医者さんを集めて、言ったそうです。

「医者はサービス業だ」と。

「患者様と言うお客様を相手に医療行為を通して、顧客満足を提供しているのだ」と。


患者さんと接し、患者さんが困っている病状を改善し、報酬を貰い、掛かり付けと言うリピーターになる。

この不採算病院は、サービス業だという認識が無い為、上から目線や医者目線で医療行為を行い、

だからこそ患者様は嫌がり寄り付かなくなり、結局は不採算に陥ってしまっていた。


まずは、サービス業だと理解し、サービスを行いなさいとお伝えしたようです。

患者さんの声を聞きなさい。沢山の患者さんがいると思う、非常に煩雑な仕事も沢山ある。

それらは改善していくのは事務方が行なっていく、だから、きちんと患者さんと向き合いなさいと。


そして、サービスのセミナーなどを通して接客を教えていったそうです。

相当な反発があったようですが、積極的にお医者さんとコミュニケーションを取り、

理解を求めていったそうです。


そうすると、少しずつ患者さんへの対応が変わっていき、病院の雰囲気が変わり、

地元に根付いた病院になったそうです。


現在では、CSを掲げる病院も沢山増えたので、当たり前のようにサービス業と捉えている病院も多いですが、

私が営業をしていた10年近く前では非常に珍しい事例だったと思います。


ただ、私は例えサービス業だとしても、クライエントの為に、

患者様と奉るのではなく、患者さんと対等の目線で、

本人が成長する為には厳しい言葉も率直にお伝えし、

批判も同様に率直に頂きたいと考えています。


医療行為もサービス業。

クライエントが、カウンセリングに来て良かったと思えるように、

目一杯サービスを提供していきたいと思います。