鉄は熱い内に打て

「思い立ったが吉日」「鉄は熱い内に打て」「明日やろうは、馬鹿野郎」

最後の一つは私が昔好きだった、プロポーズ大作戦というドラマの中で

使われていた言葉で、ことわざではありませんが、

何かをしたい時には、すぐにしようという意味のことわざは数多くあります。


その中で、「鉄は熱い内に打て」ということわざが、心に残る出来事が

今月に入ってからありました。


ある方が相談に来た際に、就職に関する事でお話を聞かせて頂きました。

その中で、自分自身で色々と課題が見付かったようで、

挑戦してみようと思うと帰られました。


同じ様に、もう一人相談に来ました。

その方も同じ様なことに悩んでおり、お話の中で、先ほどの人とは違ったことでありますが、

自分の中に課題を発見できたようで、課題に挑戦しようと思うと仰っていました。


その相談から、数日たった後に前者の方が来て、

挑戦しようと決めた事を、すぐに試していったそうです。

その結果、自分の中で色々と整理ができて、就職活動も以前より順調に行ったと

報告を頂きました。

本当に良かったです。


一方で、後者の方が初めのご相談から2週間後にきました。

お話を伺うと、以前と同じ様なことに悩んでおられました。

「課題に対して挑戦しようと仰っていたが、どうされたのですか?」

と伺うと、

「やろうと思っていたまま、忘れてしまっていました。」

と答えられました。


なかなか、新しい事に挑戦することや、課題に立ち向かうことは

労力が必要で、面倒だったりします。

それが、本当に嫌な自分自身の課題の場合は、挑戦する事に大きなストレスを伴います。

ですので、課題に挑戦できない気持ちも分かるので、出来なかった事を責める気持ちは

私には一切ありません。


ただ、このお二方を見て、「鉄は熱い内に打て」ということわざを連想したのです。

熱い内に打つ鉄は、形を整える事ができます。

一方で、熱い鉄が冷め切ってから、鉄を打ち形を整えようとしても、形が整う事はありません。

むしろ、熱されてから急激に冷めたときに「焼き入れ」という様な鉄を硬化される処理を行なったかのように、

より変形し難くなるような気もします。


「鉄は熱い内に打て」自分が熱され、自分の思い通りに変形しやすい内に、

思う姿に変形させていきたいと考えた今日この頃です。