教える事は教わる事

先日、カウンセリングの練習に行っていました。


一応、指導する立場で参加し、クライエント役を行い、
10分間のカウンセリングを演じ(ロールプレイング)、
その後にカウンセリングがどうだったかをフィードバックするという事をしていました。


10分間のカウンセリングに対して、20分~30分程度フィードバックをさせて頂き、
学びに来ている方も本当に真剣に学び取っていました。


その中でいつも感じる事が、教える事は教わる事だと思います。

教えるという行為は、教える事を理解し、噛み砕いて伝える事が出来ないと、
出来る事ではないと思っています。


教科書どおりに教えていても、教科書には載っていない質問が来た時に、
答えられないようでは、教える事は出来ません。

教科書どおりの質問が来たとしても、回答が理解できないときには、
例え話や違う表現方法などで、生徒が理解できるように工夫し伝える事が出来ないと、
学びには繋がりません。


その為、教える為に、こちらも勉強し、
そして教える行為の中で、自分自身の勉強不足な点、至らない点に直面し、
まだまだ勉強が不足していると感じます。


教える立場は教わる立場以上に勉強が必要かもしれません。
そして、教える度に、自分の至らない所を教わり、まだまだ勉強が必要だという事を教わります。
教える側が真剣だからこそ、教わる側も真剣に学び取ることができると思っています。


カウンセリングには正解がありません。
あるクライエントにとって、非常に良い方向に進む支援方法があったとしても、
別の方では全く効果が無いどころか、悪い方向に行く場合もあります。


有名な話では、自殺念慮(自殺願望)を持っている方に、
「自殺したいと思っているけれど、実行しないのは生きたいからだ!違うというなら自殺してみろ!」
と話して、自殺念慮の方が立ち直った事があったそうです。
この方法で良いと思い、別の自殺念慮の方に同じ言葉を行ったそうです。
そうすると、別の方は、翌日に自殺を実行してしまったそうです。


カウンセリングは正解がありません。
そのような事を教えるには、正解が無いという事を伝えながらも、
正しい支援方法、共感する、尊重する、受容するということを伝える事が必要になります。

教える度に難しさを感じます。


ただ、教える事は教わる事です。難しいからと言って投げ出さず、
今後も教わりたいという方がいれば、支援させて頂きたいと思います。