厳しく言われても変わらない

多くの卒業式が終わり、来週からは多くの新入社員が働き始めます。
4月から新しい職場、新しい学校、新しいクラス、
新しい環境が始まる方も多いのではないでしょうか。


このような変化の時期になると、場所が変わるだけではなく習慣が変わる事になり、
新しい習慣、例えば挨拶の仕方に始まり、人間関係、仕事の仕方、ルールなど様々なことが変わっていきます。


特に新入社員の方は、今までは学生として守られてきた立場から、
社会人という自分で責任を持って行動しなければいけない立場になるので、
戸惑う方も多いのではないでしょうか。

その結果が、3年で3割という退職率に繋がっていると思います。


一方で、教える立場の方はどのように指導なさっているのでしょうか。
新しい人材を受け入れる側も3年で3割の方が辞める結果に繋がっているという事実は、
新入社員の側だけに責任があるのでしょうか、それとも少なからず受け入れる側にも責任があるのでしょうか。
難しい問題ですね。


私が新入社員の時にも、しっかりと教育をして下さりました。
厳しい指導も多く、非常に勉強になりました。
ただ一方で、私自身が成長できたかで言うと、少しは成長しましたが、
大きくはできなかったように感じています。


もちろん、成長された方も多かったので、厳しく指導する事も有効だと思います。
ただ、3割の脱落者が出る指導方法と考えると、それは成功なのでしょうか。
それとも改善の必要があることなのでしょうか。


私のような、あまり成長しない人間は切り捨てるという事であれば、
現在の教育方法は、間違いは全くないと思います。

ただ、残念ながら現在の日本は少子化が進んでおり、
ただでさえ少ない人数の若者から、さらに3割を切り捨てる方法を選び続けるならば、
その先はどのようになるか見えてくると思います。


では、どのような方法を取るべきなのでしょうか。
私が変わった時には、自分自身が出来ていると思っていた事が出来ていないと理解させられ、
私自身が変わり成長しなければいけないと自覚した時です。

この時に、厳しい言葉は少しあったと思いますが、
それは怒られたり現実を直視させられるような事をされた訳ではありません。

ただ、質問をされただけです。その質問から自分自身の中の矛盾や、自分自身の至らなさを自分で見付けました。


今は、どこも余裕がなく、その人をしっかり見つめ、その人が成長できるように寄り添い、失敗をさせ、
質問を投げ掛ける余裕などないのかもしれません。ただ、そこを怠る事が自分たちの後継を潰す事にもなります。
厳しく接する以外の方法も試すと、何かが変わるかもしれません。