心と体の相互作用

落ち込んだり、悲しい時には、
涙が流れたり、元気が出なくなる事があります。
心が体に作用しているからです。


逆に、階段を上って心拍数が上がった時に、
不安でドキドキしているのではないかと考えて、
余計に不安な気持ちが出てきてしまい、気分が悪くなるという事もあります。
体が心に作用をしています。


体が心に作用する話で、有名なモノが吊り橋理論でしょうか。
しっかりした鉄筋の橋と、不安定な吊り橋の両方で、
女性が男性にアンケートを求め、結果を聞きたい場合は後日連絡して下さいとお願いします。
すると、しっかりした鉄筋の橋でアンケートを求めた場合には殆ど後日の連絡は来ませんでしたが、
不安定な吊り橋でアンケートを求めた場合には半分程度の方から連絡がありました。


この結果から、吊り橋の上を歩いている際の緊張によるドキドキした気持ちが、
目の前の女性から緊張したドキドキした気持ちを感じていると勘違いし、
体の反応が心に大きく影響をしたのです。


この効果を狙ったからか、デートの定番コースとして
遊園地の絶叫マシンや、おばけ屋敷があります。
絶叫マシンのドキドキや、おばけ屋敷のドキドキを、
恋愛のドキドキにしようと狙っているのかもしれません。


では、この体が心に影響する効果は不安やドキドキと言う興奮だけでしょうか。
そんな事はありません。
心を落ち着ける事や、心の元気を取り戻す事にも、役立てる事ができます。


例えば、悲しい気持ちや不安な気持ちがあっても、
笑い続けてみるという方法があります。
一分間、笑い続ける演技をします。
すると心が「あれ?悲しくないの?」と勘違いして、悲しみや不安が和らぐ事があります。
両手を上に上げて、大声を上げるという事も良いかもしれません。


さらには、落ち込んでいる時に、サッカーなどのスポーツに全力で取り組んでみるのも一つです。
体が動こうとする事で、心も動こうという気持ちになる時もあります。
ただ、これらで大切な事は、無理やりやらせるのではなく、本人が笑ってみる、動いてみるという事に
駄目元でやってみようと考え、自主的に取り組んでもらう事が大切です。


冬は寒いですが、家に引きこもり続けると、体が動かない事から心も動きにくくなり、
落ち込みがちになる事もあります。心と体の相互作用を良い方向に持っていきましょう。