過去は変えられる

TBS「夢の扉」という番組をご存知でしょうか。

私は殆どテレビは見ないのですが、偶然見た際に「夢の扉」で

東北工業大学の野澤壽一助教授が減風装置を利用し、

強風被害を減少させるというテレビをしていました。


その中で、非常に心を打たれた言葉が

「過去は変えられる」です。

この言葉が生まれた背景が凄いと感じました。


野澤助教授は風力発電の研究を大学の中でおこない、

非常に評価されていたようです。

ただ、ある時に大学から研究室から広報に移ってほしいという要望があったそうです。

研究をおこなっていきたいという時の打診でしたが、

大学側の事情を考え受け入れたそうです。


ただ、その際にある教授から声を掛けてもらい、

研究室を貸すので研究を継続しないかと言われたそうです。

そこで、野澤教授は日中は広報の業務を行い、

仕事が終わった後に夜遅くまで研究に勤しんだようです。


その研究の中で風力発電の風車の後ろ側が、

あまり風邪が吹いていない事に気付き、

風車が減風効果があると知り、強風被害の改善に乗り出したようです。

そして、その功績が認められ、研究室に戻り、研究を続けているようです。


この経験を通して、広報業務に移ったという過去は、

研究者としてのキャリアを考えると、無駄に過ごした悔しい過去かもしれません。

しかし、その時の後悔や時間を将来の努力の中で活かせたなら、

ただの嫌な過去を、有意義だった過去に変えることができるのです。


過去の事実を変えることは出来なくても、

過去の意味を変えることできるとしたら、

どのような過去を、どのような意味に変えていきたいでしょうか。