行動療法

心の病から抜け出す為には、

時に優しく受け入れるだけではなく、

苦痛を伴いながら病と向き合い乗り越える必要もあります。

 

例えば、車の交通事故によりトラウマを抱えた人には、

車の写真を見せる所から始まり、最後には怖くても車に乗らせて、

怖くても何にも起こらないと実感させる療法があります。

これを行動療法と言います。

 

強迫性障害で全てを不潔と感じてしまう人には、

あえて非常に不潔な部分に触って貰い、

不潔なモノに触っても自分は死ぬわけではないと実感させる方法もあります。

 

醜形恐怖で、化粧をしないと外に歩けない、

皆に笑われてしまうと思い悩んでいる人には、

あえて寝起きの化粧をしていない状態で外に連れ出し、

何にも起こらないと実感させる方法もあります。

 

これらは勿論、本人の精神状態を見極めてから取り掛かりますが、

クライエントには非常に大きな負担になります。

ただ、自分で乗り越えてもらう為に、行動して貰う事も絶対に必要なのです。

 

私も時に、厳しい事を言わせて頂きます。

ある方から、カウンセリングはもっと優しいものと思っていましたと言われた事もありました。

優しく受け止める事もさせて頂きます。

ただ、その後に必要だと思うことは、こちらも辛い気持ちを感じながらも

お伝えしていき、行動して貰います。

 

自分自身と向き合う事には大きな苦痛を伴います。

ただ、逃げ続けてもしんどくなるだけです。

行動してみる事も大切です。