今を精一杯生きる

将来に不安を感じる方がいらっしゃいました。
テレビや新聞を見ても、将来の日本に不安を話す内容が多く、
どんどんと、漠然とした不安が大きくなって、
何か全てのやる気が失っているように感じたそうです。

 

何かを頑張ったり、楽しいものを見つけても、
全て無駄になってしまうのではないか、
少子高齢化だし、年金問題はあるし、温暖化だし、原発は不安だし、
そんな事をずっと不安がっているのです。

 

確かに、多くの不安な事は感じると思います。
年金が破綻して、少子高齢化になって、物価が高騰して、
生活が出来なくなったら、どうしようか。
この方の話を聴いていると、そんな不安な気持ちが湧いてくるような錯覚に陥ります。

 

ただ、今はこのような不安な事は実際に起こってはいません。
近い将来に起こる事であり、既に起こりつつある事ですが、
今はまだ起こっていないのです。
まだ、色々と不安にならない為の対策をおこなう事も出来るし、楽しく生活する事も出来ます。

 

それなのに、この方は将来の不安がいっぱいで、
何の対策も出来ず、今を楽しむ事もできず、
不安で、不安で、押し潰されそうでした。

 

では、逆に目の前の事に不安になるような事はないかというと、そんな訳ではありませんでした。
職場の人間関係や、自分の仕事の不安、そして私生活の中でも多少の不安はありました。

ただ、それらの目の前の不安より先の大きな不安がきになり、

目の前の事に手を付けられなかったり、手を付けても将来的にもっと大変になるのだから、
何をやっても無駄になりそうだからという諦めに似た気持ちを感じていらっしゃいました。

将来の不安が大きくて、今を生きていなかったのです。

 

この方は新聞やテレビ、インターネットを極力見ずに、
目の前の生活に精一杯取り組む事を課題として一生懸命に取り組まれようと宣言され、
頑張っているようです。

 

将来を考え不安になり、そこに備えて努力する事も、
人が今まで成長してきた過程で培った大切な能力です。

ただ、そこに振り回されて今を生きられなくなると本末転倒です。

精一杯、今を生きていきましょう。