「実行」と「継続」

とても良い話や、感動する話を聴いた時に、
心が洗われるように感じます。

 

ただ、その気持ちが継続せず、一週間後には元の心の状態に戻ってしまうのは、
どうしてでしょうか?

 

私は、20代前半の頃、様々な自己啓発セミナーに参加した事があります。
その時は非常に感心し、感動しながら聞いていた覚えがありますが、
心理学を学んだ現在では、本当に当たり前の事を、言葉を変えて伝えていると感じます。

 

心理学の歴史の中で見つけた様々な心理原則を、
言葉を変えて、表現方法を変えて、そして自分の身の回りに起こった体験話を交えて
説明していたモノが殆どだなと感じています。

 

では、そのように、同じ事を伝えるセミナーが、
何十年経っても無くならないのは、どうしてなのでしょうか。

 

多分、それは、そのセミナーに参加した人が、
セミナーを受けて感銘を受けても、その行動を実践する事が出来なかったり、
実行出来たとしても継続できずに、そのままセミナーの事を忘れて、
また新たな表現を変えたセミナーに参加し感銘を受けるのではと思いました。

 

その繰り返しになってしまう原因は、忘却と飽きが原因と思われます。
人は1日経つと、7割の事を忘れてしまいます。
日数が経つごとに忘却が進むので、それを防ぐ為には、
感動した事や、変化させたい行動を日記などに残し、見返す事が必要です。

 

そして、飽きとは、人はある刺激を受けると、
興奮状態になり、大きな記憶に残ります。
ただ、同じ刺激を受けても、次の興奮状態は、以前の興奮状態よりも低く、
徐々に慣れていきます。

 

セミナーで受けた感動も、一日目には大きな感動で残っていたとしても、
二日目にセミナー内容を思い出しても、一日目ほどの感動では無くなっており、
三日目、四日目と時間が経つと、興奮状態は無くなっていき、
そのセミナー内容で学んだ事を継続し続けると大きな成長に繋がる事なのに、
興奮状態が続かない為、継続する事に飽きて、
新たな刺激を求めてしまうのかなと思います。

 

新たな事を学ぶ事も大切ですが、
学んだ事を習慣になるまで、実行し継続する事は、
さらに大事な気がします。

 

特に大きな興奮や喜びは無いかもしれません。

飽きている事を繰り返し続けていく事なので、

非常に苦痛が伴う事かもしれません。

ただ、その苦痛を伴いながらも継続していく事が力に変わっていくのです。

 

今は、将来、どのように活かせるか分からなくても、
コツコツと取り組み継続し、力にしていって下さい。