「般化」とは、心理学の中で、特定の事例の事を一般化して述べる事を言います。
例えば、「子育てで悩むのは、どの家庭でも同じだ」とか、
「ポイ捨てをするのは、皆おかしいと思っている」とか、
「一般的には就職した企業に尽くすのは当たり前だ」という感じです。
この「一般的に」という言葉は、当たり前のように使っていますが、
実は、とても強い言葉のように思います。
「一般的に」と使うとあたかも世間の常識であり、
それが答えのように思ってしまいます。
そして、使う方は無意識に自分の発言が一般的に認められている考え方であり、
このように考えるのが当然だという事を無意識に思っています。
そして、聞く方と言う方が双方とも、
「一般的に」という言葉が出てくると、
「本当に一般的なのか」、「別の考え方は無いのか」とは考えず、
「それが一般的なのか」と思って思考を止めてしまう場合が多いです。
私はカウンセリングの中で、
この「般化」が出てきた時には、
「そうなんですか?」という風に本当に一般的なのかを考えて貰います。
さらに、職場の人や、近所の人、近親者の人が言う「一般的な考え方」に
悩まされているクライエントには、
「本当に一般的だと思いますか?」
「その人たちは、周りの多くの人に意見を聞いたと思いますか?」
「一般的な考え方って真実なんですか?」などと言って、
「般化」を無くしてもらった後に、
「あなたはどのようにお考えですか?」と、常識や一般論は置いておいて、
目の前の人の考えや気持ちをお聴きします。
もし、皆さんも「一般的に」という言葉を聞いたら、
少し考えてみて下さい。
それは、本当に「一般的」なんでしょうか?
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