食欲と摂食障害

人間の三大欲求と言う言葉を聞いたことがありますか?

「食欲・睡眠欲・性欲」らしいです。

 

これは、誰が言い出したかも分かりませんし、

医学的にも、心理学的にも三大欲求という分類は無いので、

誰かが何となく言い出した事だと思います。

 

ただ、これら3つの欲求は、我慢出来ないモノだと言われると、

納得される方は多いのではないでしょうか。

 

しかし、これらの欲求も人の心の状態によって、

いとも簡単に抑えられたり、欲求が出てこなくなるのです。

 

例えば、睡眠に関しては、前回もお話しした通り、

ストレスにより眠れなかったり、逆に眠り過ぎて、食事を取る事すら、

出来なくなってしまうとお伝えしました。

 

今回は、食欲を取り上げてみます。

 

 

普通に生活をしていると、動いた分だけお腹は空きます。

 

しかし、極度のストレスが掛かると、

お腹は減っているけど、何も食べる気がしなくなったり、

逆にお腹は減っていないのに何かを食べたくなる事はないでしょうか。

 

例えば、大事な試験やプレゼンの前には何も喉を通らなかったり、

失恋してしまった後は、丸一日中、何も食べる気がしなかったり。

 

忙しく働いている時には、ご飯を食べた後にも、

甘いモノが無性に欲しくなり、どれだけ食べても治まらなかったり。

 

そんな経験を味わった事はないでしょうか。

 

 

これは心のバランスが崩れた事により、

食欲がおかしくなった状態です。

お腹が減った時にご飯を食べたくなり、

お腹が一杯の時には、ご飯を食べたくなくなるのが普通です。

 

しかし、心のバランスが崩れるとお腹が減っても食べたくなくなり、

もしくはストレスを食べる事で発散しようとして、

お腹が一杯でも食べ続けるのです。

 

食べる事でストレス発散する方は、食べれない状態になると、

ストレスが加わる事もあるので、注意が必要です。

 

 

そして、食欲に関しては、ストレスだけではなく、

自分の意思や思い込みでも、欲求を止める場合があります。

それが摂食障害です。

 

若い女性に多いのですが、死に繋がるぐらいに

痩せてしまわれる方がいらっしゃいます。

 

この様な方は、痩せている=綺麗という思い込みがあり、

さらに、自分は太っているという思い込みがあるので、

極度に痩せてしまっても、まだ自分は太っていると思って、

痩せないといけないと思います。

 

すると食欲が無くなり、食べ物を食べようとすると吐き気がして、

もどしてしまうそうです。

 

一説では、欧米のモデルの様な痩せている=綺麗という

考え方が日本に入ってきてから、摂食障害が広がったそうです。

 

 

この様な話を聞く度に、人は感情の生き物という事を私は感じます。

どれだけ合理的になろう、振舞おうとしても、

根本である感情の部分を揺さぶられると、

生死に繋がる様な欲求すらコントロール出来なくなるのです。

 

常に、自分自身の感情には気を配る様にし、

ストレスを溜め込んでいないか、見直す様にしていきましょう。