意欲は何処から来るのか

今の若い人は意欲が薄いと思う人は多いのではないでしょうか?

 

私も人の事は言えませんが、同様の事を感じる事はあります。

 

何をしたら良いのか分からない、

何かをした方がいいとは思うけど、何にもやる気が起きない。

そんなご相談を受ける事があるからかもしれません。

 

 

こんな時に、ある論文を思い出します。

それは、意欲が何処から湧いてくるかを述べている論文です。

 

意欲や意思に関して、実験をおこなうと、

どうも前頭葉(前頭前野)という脳の前面部が関係している事が

分かりました。

 

その部位は他にも、計画性や理性などの、

他の動物よりも人間が強い部分に関わっている事が多いそうです。

 

この脳の部位が損傷すると、意欲や理性が損なわれ、

すぐに怒る様になったり、意欲が減退し何かをし続けようという

気力が無くなるそうです。

 

 

ただ、現代では実はこの前頭葉(前頭前野)が発達していない

人が増えているともありました。

それは、計画的に何かをする機会が少なくなり、

前頭葉が鍛える機会が損なわれているからだそうです。

 

例えば、カレーを作る際にも、

昔は材料を揃える所から始め、野菜を切り、肉を炒めます。

しかし現在では、レトルトカレーをレンジで温めればできます。

 

今までは1時間以上を掛けて計画立ててしていた事が、

1分で終了するのです。

 

文明の進歩の結果、前頭葉が発達する機会が奪われ、

意欲や計画性を持たなくなり、結果として意欲が無くなっていくのです。

 

今は、その論文が書かれた時代よりも進歩し、

何かを調べたい時には手元のスマートフォンで何でも調べ、

暇ができたら、ゲームで遊ぶので、

さらに前頭葉は後退し、意欲が減退している人は増えているでしょう。

 

 

では、意欲が無い人に、意欲を持たせる為には、どうすればいいのか?

 

一つの方法として、計画性を持って生活して貰う事です。

 

一人暮らしなどで、計画的に生活しないと何ともならない状況を

作り出し、前頭葉を活発化させるのです。

 

例えば、何にも無い環境で、キャンプなどをさせて計画性を

持たせる事などです。

 

 

意欲が無い若者が増えている原因の一旦には、

便利な世の中を作り出し、計画的に考えて行動する機会を奪った

私たちにもあるかもしれません。

 

非難するだけでは、何も進みません。

 

一緒に何が出来るかを考える事も、

私たち自身の意欲を向上させる事に繋がるかもしれませんよ。