薬物療法と心理療法

両極端な話しを伺う事があります。


「精神疾患は、心の病気だから、
 カウンセリングを受けても、良くなる訳が無い。
 薬を飲んで、治すしかない。
 考え方なんて自分で何とかしなさい。」
そのように伺った事があります。
乱暴な意見の様に感じます。

 

「自分を追い詰める考え方のせいで、
 ストレスが増えて、心の病気になってしまっている。
 薬を飲んでも、自分を追い詰める考え方は和らぐ事はない。
 薬は依存を引き起こすだけだから、
 カウンセリングだけ受けた方が良い。」
こういう話を聴いた事もあります。


賛成する部分もあれば、反対したい部分もあります。


例えば、睡眠障害の不眠症で眠れない人に、
カウンセリングをおこなっても、
ふらふら過ぎて、カウンセリングで考え方を変えていく所ではありません。


一方で、うつ病の薬に依存性は無く副作用も少ないとお医者様は言います。
これは本当の事かもしれませんが、
うつ病は長く続く病気で、2年間服用しているという人も多く知っています。


依存性も無く、副作用も少なく、大丈夫な薬と訴えるのなら、
お医者様も2年間、毎日飲み続ける事が出来るのでしょうか?

 

私は現在、薬物療法と心理療法を併用してはどうかと考えています。


睡眠障害やストレスによる不安が酷い場合は薬で緩和し、
カウンセリングによる心理療法をおこなってはどうかと考えているのです。


薬物療法も心理療法も、患者・クライアントの心の病気が解消される事を
目的にしています。


さらに、心理療法では、再び心の病気にならない為に
予防も含めた心の成長の取り組みをおこないますが、
これも薬物療法を妨げる物ではありません。


少しでも多くの方が、バランス良く両方の療法を活用し、
楽になって頂ければと願っております。