本日、年間自殺者が15年振りに3万人を下回るというニュースがありました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121207-00001140-yom-soci
日本は、世界的に見ても非常に自殺率が高い国です。
その中で2006年から自殺対策基本法を制定し、
自殺総合対策大綱(http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/sougou/taisaku/pdf/t.pdf)
を出してから、少しずつ世間での認識が広がった結果でしょうか。
本当に良かったです。
ただ、一方で、未だに辛い思いを抱えている人や、
理解されずに苦しんでいる人がいる事も事実です。
そして、世界的に見ても、まだ自殺率10位に入ると思われます。
悩みや不安から来るしんどさ・辛さは、
当人にしか分からず、説明し難いという問題があります。
例えば、
「朝からしんどくて、息苦しくなる。
死にたい気持ちになる。
病院に行っても疲れと言われる。
家から出ずに、ゆっくり休んでも、しんどいまま。
どんな食事を食べても良くならない。
出掛けると余計に酷くなった。
もっと楽しめ、とか。気楽に過ごせば、と言われると余計に辛くなる」
こういう事を仰る方は、非常に多いです。
そして、この方は、実際に、このように感じています。
この事を誰かに分かって欲しいと思って口にしますが、
これを聴き続けると自分が苦しくなるので、聴く事が出来ずに、
安易な解決方法を提示して逃げてしまう方もいます。
肉体的な病気や原因がない分、短期で良くなる時もあれば、
アメリカの高名な心理学教授の所に15年通っても
良くならなかったクライアントもいます。
第三者として見ていると、何が辛いのかも全く理解できず、
ただ、怠けているだけに見えたり、
電車に乗れないなどの不安障害も、
只の思い込みで苦しんでいるだけに見られてしまう事もあります。
これは、当の本人ではないと、本当に分からない症状です。
そして、説明もし難い症状です。
この様な方に、安易な言葉を投げてしまうと、
張り詰めた糸が切れるように、
一線を越えてしまう事があります。
言葉を投げかけるのではなく、
気遣い、その人からの言葉を受け止めようとする事で、
一線を踏み越えず留まってくれる事もあります。
自分が出来ないと思うなら、すぐに誰か、専門家に振る事も
一つの方法です。
引きずられず、自分を守る事も、大切な事です。
そういう心遣いや、言葉を受け止める余裕を持っていけば、
少しずつ私たちの生活も変わっていき、
自殺率がもっと低下し、悩みも和らいでいくと思います。
そうなる事を願って、
日々、カウンセリングをしていきたいと思います。
コメントをお書きください