親子の繋がり

相談に来る方の中に、親子連れで来る方もいます。

 

「子供がこうでこうで困っています」と親は言います。
一方で子供は何も喋りません。

 

子供の方を向いて質問をしても、
子供は親を気にしながら、もじもじします。

 

すると、親が子供の代わりに
「この子は、いつもこんな感じなんです」と話し始め、
子供に対する質問にも代わりに答えていきます。

子供がふとした瞬間に、違うという表情にも親は気付きません。

 

私が気付いた事に子供が気付くと、
子供は罰の悪そうな顔をします。


少し親に離れて貰い、少しづつ話を聞いていくと、
ポツポツと話をしてくれます。

中には相談に来て、初めて笑顔を見せてくれる子供もいます。

 

親がいると、親の目を気にして話せない事を沢山話してくれるのです。
そして、親が考えている以上に子供は色々と考えているのです。


この様な親子に出会うと、親子の繋がりを考えさせられます。

 

この様な親子関係は、繋がりがしっかりしているのでしょうか?

私には、親が子供を太くて脆い糸で縛っている様に感じます。


親子関係には正解はありませんし、一つ一つの親子によって、
良い関係は変わってくるかもしれません。

 

ただ、どちらか一方だけの思いで繋がっている関係は、
太くて脆い糸で繋がっている様に見えます。

 

子供が「自立をしたい」という言葉を発した時に、
力ずくで押さえつけるか、「親子の縁を切る」という言葉で
脅す方を見た事もあります。


一方で、放任の様に見えても、常に子供を気に掛けて、
子供が隠し事をすれば、すぐに気付く親もいます。

 

この様な親子は普段は繋がっていない様に見えても、
何かあればすぐに助け合える関係もあります。

 

一見繋がっていない様に見えても、
実は細い釣り糸の様な丈夫な糸で繋がっている親子もいました。

 


子供の為と言いつつも、実は自分の欲求を叶える為に、
子供の進む道を制限している事はありませんか?

 

もし、子供が自分の言っている事に反発した時に、
最後には受け入れてあげる気持ちが自分の中にあるでしょうか。

 

その様な事を、もう少し時間が立ち、この親御さんが
私の言葉を聞ける状態になったら、投げ掛けてみるつもりです。


親子関係の正解なんて無いからこそ、親と子が向き合って、
対話してぶつかって、自分たちなりの関係を見つける事が
必要なのだと思います。

 

その橋渡しをさせて頂きたいと思います。