信じて貰えない時に、どうするか?

つい先日、「信頼」に関して、色々と考える事がありました。


一つ目の出来事は、出会った時は「信頼なんてできない」と言われた人が、
「実は、話したい事が…」と言って、私を信頼し、誰にも話していない事を
言いに来て下さった方がいました。
非常に嬉しい事です。


二つ目の出来事は、ある相談者に関して、
「この日に相談に行きます」と言われましたが、
「突然、用事が出来て行けません。明日、必ず行きます」と連絡がありました。

そして、翌日に「すみません。また用事が出来ました。明日、行きます」という連絡がありました。
その翌日にも同じような内容で連絡がありました。

この時に、別の仲間が「きっと、何か来たくない理由があるんだ。」としきりに話していました。
勿論、そうかもしれませんが、たった3回だけのキャンセル、稀に起こる事だと思います。
そして、その方は翌日にきちんと来て下さいました。


昔、営業マンをしていた時に、このような言葉を聞いた事があります。
「お客さんから信頼される人間になれ、ただお客さんの言葉は信頼するな。
 注文書を貰うまで、幾らでも人の気持ちは変わるから、油断するな。」

この時は、何も分からず、ただ聞いていました。
今は、営業の心得を教えて下さったのだと分かります。

 

カウンセラーにはラポールという言葉があります。
「信頼」やある企業では「信愛」と訳していました。


このラポールが無いと、カウンセリングは成り立ちません。
ただ、いきなり初対面の人に、「自分はカウンセラーだから信じなさい。」
とは言えません。

「私の事を信頼している分だけで結構です。
 少しずつお話下さい。」
と言って、少しずつ信頼を増やし、少しずつお話をして頂きます。

 

さて、タイトルの話に戻ります。
信頼されていない時、信じて貰えない時に、どうすれば良いか?


私の答えは、一つです。
「私が相手をとことん信頼し、信頼している事を伝える事」です。


最後に、馬鹿を見るかもしれません。
騙されるかもしれませんが、
それが信じて貰えない時に出来る、ただ一つの事だと思います。


営業時代に、先輩から教わった事に真っ向から背く事ですが、
これがカウンセラーとしての今の私なんだとしみじみ思います。


いつか相手に私が相手を信頼している事が伝わると信じて、
相手を信じ続けられるかどうか、
これが今の私に出来る事だと考えています。