人の善意と悪意

こんなニュースがありました。

 

先日、中国の農家が大根を無料で譲りますという広告を出した所、

3万人の人が押しかけて大根200トンと、本来譲るつもりがなかった

サツマイモ等の他の野菜20万トンが取られていったそうです。

 

現在、中国は大根が値崩れしており、捨てられるぐらいなら無料で配布し、

食べて貰いたいという善意で行った事が仇となり、

数十万の損失になりました。

 

日本の農家も年収200万ぐらいの所がある為、

中国の農家の数十万の損失は物凄い大金だと思います。

 

このサツマイモ等、他の野菜を取った人に批判の声が大量に上がったそうです。

 

どうしてこのような事が起こったのでしょうか?

悪意があったからでしょうか?

 

ある割れ窓理論という言葉があります。

フィリップ・ジンバルト教授が実験した理論です。

それは、「人は1枚目の窓を割る時には心理的抵抗が強いが、既に割られている窓があると、

2枚目の窓を割る時の心理的抵抗は低くなる」という物です。

 

ここでは、1枚目の窓、つまり誰かが一番初めにサツマイモ等の他の野菜を勘違いか、

はたまた、多くの野菜があるから少しぐらいと思って取ったのか分かりませんが、取りました。

それを見た人は、だったら自分もと考えて、3番目・4番目になると我先にと取って行ったのかと思います。

 

つまりは、大きな悪意があったのではなく、2番目以降の人はほんの少しの悪意、

本人にとっては悪意とも言えないような悪意しかなかったのだと思います。

 

ただ、このほんの少しの悪意が多く集まった結果、大きな損害に繋がったのです。

 

 

しかし、これだけでは終わらず、さらにこのニュースには続きがあります。