集団心理の実例(11月11日のYahooニュースより)

先日、集団心理について記載した所、

ある記事が正に集団心理が起こっていたので、載せてみます。

 

11月11日のYahooニュースで下記のニュースがありました。

 

「まず除染」大合唱の陰でホンネを言えなくなった飯舘村の“移住希望”村民

週プレNEWS 11月11日(金)12時40分配信 

 

計画的避難区域に指定され、全住民が村外へと避難している福島県飯舘村の20代男性村民が悲鳴を上げる。

「村役場はもちろん、村の年配住民も『除染して村に戻ろう!』と言うのですが、僕ら若い世代の意見はちょっと違う。村外に移り住みたいという声も少なくないんです。だけど、『まずは除染』の大合唱の前に、それがなかなか言い出せない。避難という言葉も『ネガティブだから使うな、保養と呼べ!』と怒られる始末です」

 9月28日に飯舘村が発表した除染計画によると、2年後までに宅地、5年後までに農地、そして、20年後までに森林を除染する。その概算費用総額は3224億円。飯舘村の人口は約6000人だから、ひとり当たり5000万円以上にもなる計算だ。前出の20代飯舘村民がポツリとこう漏らす。

 

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飯舘村の75%は森林です。ということは、村の4分の3のエリアは20年後まで除染ができないということ。年配の人はそれでもいいかもしれないけど、僕らはこれから結婚して子供もつくるんです。すべての除染が完了しないまま18年も住むなんて怖すぎる。それよりも、ひとりにつき5000万円もらって、ほかの土地でやり直したいというのが本音です。彼女とふたりで1億円。新しい土地で再起するには十分すぎる金額です。だけど、その本音が言えない。『おまえは村を愛していないのか! ふるさと再生に協力しないのか!』と叱られるから……」

 福島市渡利地区などの除染を支援する神戸大大学院の山内知也教授が同情する。

「除染が終わっていないのに、20年近くも汚染された土地に住めというのはあまりに酷(こく)です。除染で故郷を再生したいという人々の気持ちはよく理解できますが、健康被害の危険性を考えれば、いっそ移住したいという若い人たちの言い分ももっともです。行政は除染だけでなく、避難や移住という選択肢も用意すべきでしょう」 」

 

 

非常に不思議な事に、集団の中に入ると命の危険や将来の危険があっても、

集団の声に押しつぶされ、我慢する傾向があります。

そして、怒られる・叱られる事が命を左右するぐらいに重大な事になっています。

もしかすると、その裏にある集団から弾き出される事が恐怖なのかもしれません。

人によっては、集団の中に入れないという事は死に匹敵する恐怖な場合があります。

 

ふるさとを再生しようと思う気持ちも大事です。

ご先祖様から頂いていた土地を守ろうとする気持ちも大切です。

そして、故郷を想う気持ちも素晴らしいと思います。

 

ただ、それを強制すると、集団のエゴになり、相手の意見を無視した只の集団の圧力になります。

例え集団の中にいても、相手の気持ちを一個人として考えて、

お互いがお互いの気持ちを理解しようと試みて欲しいと思うばかりです。