不思議な当たり前

とある方の本を読んでいた時に、

「確かにあるな」と思える文章がありました。

 

それはこんな感じです。

 

ある会社にあなたが入社したとします。

そして、教育係りに付いてくれた上司がいたとして、

その上司に質問に行った時に、

即答出来ずに悩んでしまっている姿を見たとします。

 

するとあなたは、

「何だか頼りない上司だな~」

と思いませんか。

 

 

そして、そんなあなたが数年経って、上司と同じ時になったとします。

その頃には、ドンドンと新しい仕事も増えてきて、

付いて行くのも精一杯です。

そんな時に、あなたは部下の教育も受ける事になりました。

 

そしてある日、部下が質問に来ます。

それは最近増えた新しい仕事の事で、あなたも理解でききれていません。

何とか答えてあげようと考えていると、部下はがっかりした目であなたを見ます。

 

あなたはどう感じるでしょうか?

 

 

不思議な事に、自分が新人の時は、何にも出来ないのに、

先輩や上司は何でも出来て当たり前と感じて、

上司に何でも100点を求めます。

自分は0点なのに。

 

一方で、常に100点なんて出せる訳も無く、

自分が上司になった時には、その当たり前の目が向いてきます。

それに対して、上司となった自分は「無茶を求める」と部下に感じるそうです。

 

 

以前の自分は上司は何でも仕事が分かって当たり前と思っていた気がするので、

非常に納得するお話でした。

 

皆さんにはこのような事はありませんでしょうか?

少し立場を置き換えれば、そんな思い込みなんて当たり前な訳が無いのに、

立場が少し違うだけで不思議な思い込みが出来るのです。

 

お母さんだから、子どもを第一に考えて当たり前。

営業だから、お客様の言う事を聞いて当たり前。

自分は頑張ったら出来るから、あなたも出来て当たり前。

 

不思議な当たり前が溢れています。

相手の立場を考えてみて、その当たり前は不思議と理由のない当たり前なら、

実は当たり前ではなく、ただの思い込みかもしれません。