私はカウンセリングを学ぶ中で今でも覚えている言葉があります。
昔の私は、相談に来る人へアドバイスをすることが良いと思っていた時期がありました。
どんどんといいアドバイスをしようと、名言集なんて読んでいた時期があります。とても恥ずかしい・・・。
そんな時に言われて「はっ!」としたことがあります。
それは、「そんなアドバイスは上司にすでに言われているんじゃない。上司と同じことを言って、どうするの?」という言葉です。
この瞬間に、自分の考えの浅さに痛感しました。
相談に来てくださる人は、自分の人生を精一杯生きている人です。
そんな人に、咄嗟に思いついたアドバイスで救われる人、そんなに相談は甘くないですよね。
そこから、話を聴くようにすると、少しずつ、目の前の人は力を持っている、
自分で良くなることができると実感してきました。
先日も、カウンセリングをしましたが、1時間20分のうち、
私は自己紹介含め、15分ほどしか話していませんでしたが、
思いも寄らない結論に辿り着き、『行動しようと思います』と言って帰っていきました。
人へのアドバイスは簡単にできますが、そして、そのアドバイスで救われることもありますが。
でもそんな機会はごく僅かです。
むしろ、多くのアドバイスを「そんなこと言われたって、状況が違うんだよ」と言いたくなります。
アドバイスではなく、どんどんと自分の状況を聞いてくれて、
自分の中にある強い部分や大切にしている部分を引き出してくれて、
自分が忙しさの中で忘れていたことを思い出させてくれた方が、
本当に自分の力になりました。
そのため、私のカウンセリングでは、安易なアドバイスはしていませんし、
アドバイスをくださいと言われても、できないことも多いです。
申し訳ありません。
あなたの中に魅力も強みも備わっていると思います。
それを一緒に見つけ出し、あなたの人生の糧にしていただきたいと思います。
そんな風に考えて、相談を提供させていただいています。