心理学とキャリアカウンセリングの考え方の中には、
幾つか危機とされる時期があります。
その中で、最も危機とされる時期が、
30代後半~50代前半までに訪れる「中年の危機」というものです。
これは、今までの過ごしてきた人生、培ってきたものを振り返り、
これらからの人生もこのままで良いのかと不安になってしまうとい う時期があります。
今までとは違うことをやった方が良いのでは、
このまま過ごすだけで、将来は大丈夫なのか、
今まで自らが築いてきた人生が、ライフスタイルやキャリア上の変化で、
自分自身が揺らいでくるのです。
この結果から、中年期うつなどに陥ってしまう方もいます。
もしくは、心機一転して、 飲食店など脱サラのようなことを行う方もいます。
これらがダメという訳ではありません。
今まで通りの人生を過ごすことも、新しい人生を過ごすことも
どの選択肢も良い事だと思います。
ただ、ふと、自分の人生がこれで良かったのかと考えた際に
思い悩み過ぎてしまわないでいただきたいと思います。
40代になると体の衰えを感じる方も多いです。
そのような状況で30代は頑張って、色々と挑戦できたことが
急にできなくなり不安に感じる方もいます。
30代で仕事をがむしゃらにできたけれど、 昇進することで最前線での仕事ではなく
育成に回った際に今までの やり方が通じず、さらには自分のやり方を下に伝えても、伝わらず
変化に戸惑うという方もいます。
ただ、それらの困難や、不安を乗り越える鍵は
全て自分の人生や努力の中にあると思います。
それを一緒に見つけていけば、 中年の危機を乗り越えていくことができると私は考えています。
中年の危機は逆に考えると、自分を振り返る良い機会です。
人生の折り返し地点に立ち、 今後はどのような自分を求めたいのか考え、
前向きに取り組んでいただき、 良い人生を全うできるように考えていただきたいと思います。
そのような事を中年期の危機に突入しつつあるカウンセラーが思いました。