視覚と聞くと、目の感覚という認識があります。
では、視覚が発達している聞くとどのようなイメージでしょうか。
視力が非常に良いということでしょうか。
先日、面白いお話を伺いました。
視覚は、目ではなく、脳の感覚ということです。
例えば、細胞を知らない子供が始めて顕微鏡を見た時に、
それを絵にして下さいと言うと、
よく分からないウネウネした絵を描くそうです。
その後、細胞というモノの存在や、その形、
機能などを説明した後に、再度顕微鏡を見て貰い、絵を描いて貰います。
すると、みんなが細胞をしっかりと描くそうです。
これは目が見えない状態から、目が見える状態になったのではなく、
新たな知識を得て、初めて見えなかったモノが見えて視覚を得たのです。
今まで全く目が見えない人が、
初めて目が見えるようになった時に、
遠くにあるビルを見ても、そのビルの大きさが理解できません。
しかし、一度ビルの近くにいって、その大きさを理解すると、
次にビルを見ると、その大きさを想像します。
そして、トリックアートはこの視覚の機能を利用し、
実際の大きさは違うのに、隣に小さな人を描くことで、
小さなビルを大きなビルに見せることがあります。
これも皆さんの目が悪い訳ではなく、
脳の機能が誤魔化されて、本来のモノとは違うモノを見せています。
私たちは、脳で物事を見ています。
もし遠くの方でこちらを見てクスクスしているように見える人がいたとします。
自分自身を恥ずかしい、自信が無いと思っている人は、
この人たちが自分を見て笑っていると思うかもしれません。
一方で、自分に自信があり、自分の人生を生きていて、
他人の悪口に構わず生きている人にとっては、
自分に挨拶をしてくる人は見えたとしても、
そのような人はただの風景の一つに見えて、
気にも止めないかもしれません。
視覚は目ではなく、脳の認識機能です。
目に頼らず、自分がどのようなモノを見たいのか、
もしくはどのようなモノを見たく無いのか、
それにより、明日から見える風景が変わるかもしれません。
できれば、皆さんには色々なことはあるけれども、
それでも、素晴らしいと思える世界が目に映ると
私は嬉しいと思います。
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